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2016年2月 5日 (金)

尾篭な話ですが、柑橘類は体に良い。日本の農業は高齢化とともに凋落しています。農地法にも問題があり。

尾篭(びろう)な話で申し訳ないのですが、・・・・・

オイラの場合、初冬から5月頃まで大変便通が良いのです。うすうす理解しているのは、この間はウチの柑橘類を毎日食べているからだと思っています。みかん、ポンカン、ネーブル等を袋ごと毎日食べます。房袋は上質な野菜繊維だそうで。また、カミさんが作る朝食の味噌汁の具はたっぷり野菜の細切れをいれ、さらに上質な野菜成分になるトロロ昆布を入れてあります。

ウチには便所が3ヶ所あり、オイラの使用は、事務所部屋のある1階にある便所です。家猫が自分用の専用猫トイレでするのと同じで、この場所でないと落ち着かないのです。昨年の冬にトイレの排水の流れの調子が良くない。それでスッポンスッポン(ラバーカップ)で加圧して流したのですが、それでも流れがよくならない。

1階にある排水管は場合によって水勾配が緩いことが多いので、屋外にある汚水枡を明けて調べたら、流入口にオイラの分身の溜まりがありました。なんだ、これが原因かと。その場所にホースで水を挿入して事なきを得ました。で、なぜだと考えに至りました。詰まり始めたころ、実は排便の調子がすこぶる好調で、それこそ床の間に飾って置きたいような奴が、連続しました。その連続が水勾配のゆるい排水管内で蓄積したようなのです。

特にそれは・・・・・・・・・

みかんを食べ始めた頃でした。オイラの観測では、みかんの袋ごと食べ初めて、その効果(良き排便)が始まるのは数日後のようです。多分分解に時間が少々掛かるのではと思っています。あと1週間ぐらいで自宅用保存みかんが終了し、次はネーブルを房袋ごと食べる時期となります。今回大半は2月末にJAに出荷してしまい、3月4月は自宅用在庫を毎日食します。さらに、5月はウチの甘夏みかんが食べごろになって、5月中は甘夏みかんを毎日です。

知り合いに、柑橘栽培って収益ありそうだし、毎日耕作する必要もないしうらやましいと言われますが、とんでもないです。まず時間が自由になれるご隠居時期が来なければ、まともにはできません。オイラ建築設計業真っ只中の十数年前までは、メインは父親で、オイラはなるべく逃げていました。年数回の除草作業、年数回の防除、年数回の施肥、数日の剪定と枝焼却、数日の撤果、約1週間以上は掛かる収穫、貯蔵庫への箱詰めと保管、他に隣地の雑木の切り倒し撤去と焼却、農機の修繕とメンテナンス、猪による石垣崩れのメンテナンスなどなど。とても本業に集中している年代では苦になります。

これだけやって、自家消化・贈答用以外をJAに出荷してその収入は年間30万円前後です。みかんの収穫は表年と裏年が繰り返され今季は1,500キロ前後でしたが。だからオイラがやっているのは道楽としか言い様がありません。オイラの労賃の時間当たりの収入を計算すると、最低賃金よりはるか下の金額になります。時間あたり数百円という世界です。まぁ自家消化や贈答用の金額は抜いてですが。

テレビでは、若い人の地方への農業参加、田舎に住もう!なんて煽っています。政治も農業にもっと若い人が入って、日本の農業復活だとか空しいスローガンを垂れていますが。地方で多少広めの土地を確保して、庭程度の土地に野菜を耕作する。これは農業とは言えません。家庭菜園の範疇です。ある程度の広さ以上を確保して耕作しなければ、農家ではないのです。

ですから、仮りに新しく農業をしようという人(若者)が、農地を購入できるかと言えば、まず出来ません。これは 農地法第3条 により制限されます。

一 所有権、地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を取得しようとする者又はその世帯員等の耕作又は養畜の事業に必要な機械の所有の状況、農作業に従事する者の数等からみて、これらの者がその取得後において耕作又は養畜の事業に供すべき農地及び採草放牧地のすべてを効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うと認められない場合

五 第1号に掲げる権利を取得しようとする者又はその世帯員等がその取得後において耕作の事業に供すべき農地の面積の合計及びその取得後において耕作又は養畜の事業に供すべき採草放牧地の面積の合計が、いずれも、北海道では2ヘクタール、都府県では50アール(農業委員会が、農林水産省令で定める基準に従い、市町村の区域の全部又は一部についてこれらの面積の範囲内で別段の面積を定め、農林水産省令で定めるところにより、これを公示したときは、その面積)に達しない場合

これを翻訳すると、現に農地を保有していて、その面積の合計が北海道では2ha(2万㎡)、都道府県では50a(5,000㎡)以上でなければ、別の農地を購入する資格がないということ。まぁ、ちなみに、市町村においてその環境を考慮して別段に面積を定めることが出来ることになっています。熱海市では5,000㎡⇒2,000㎡と定められています。ちなみににその面積とは登記簿上の面積の合計となります。

このように、別の農地を購入するにあたって、農地法3条許可申請を通らなければ、購入⇒所有権保存登記をすることが出来ないのです。ウチの場合は、3代に渡って農地を維持し買い増しをしてきたので、2,000㎡以上あるから問題はないが、地元でもそれ以下の面積しかない人はいくら農地をもって農業をしているといっても、別に農地を購入することはできない。まして都会から来た若者が農地を購入することなぞ不可能なのです。

手段としては、例えば山林を買い、そこを開墾して畑とする。さらに市の農業委員会や課税課に畑を始めたと知らせ、登記上の地目は山林でも、市の課税地目を畑としてもらう。これを繰り返し合計2,000㎡以上にすれば、3条申請で農地を購入することが出来るようになる。もちろんその間に農業を放棄してしまえば、課税地目は元の山林になってしまう。または雑種地になってしまい、畑ではなくなってしまうというカラクリになっている。

また、相手を探すのは大変かもしれませんが、農地の借地契約という手があります。農業の経験がある者が、ある貸してもいいよという農地所有者と借地契約(耕作権)を結ぶのです。勿論これには農業委員会の審査がありますが、OKということになれば正式に借地契約となり、農業委員会の台帳に記載されます。いくつかの土地と借地契約を結び、それらの合計が2,000㎡(熱海市の場合)を超えれば、3条許可申請で新たな農地を買うことも出来ます。これは耕作放棄地の発生を防ぐためです。

しかし、農業をしても大した収入がないのに、あえて新しい人がこのようなことをするだろうか。普通の知識をもった人は農地の拡大はしないだろう。せいぜい、農地は購入できないので、地目が畑・田など農地以外の地目の土地を購入して、農耕作をして課税地目を農地にしてもらうしかない。もちろん固定資産税は畑・田(農地)の課税地目にしてもらうと、極端に安くなる(多分ゼロ円に近くなる)。しかしその場合には、ある程度の広さの筆全部を農耕という条件で、例えば同じ筆の中に、建物と畑があっても、それは家庭菜園という扱いで、課税地目は宅地のままでは、固定資産税減税の対象にはならないです。

今もそうだが、耕作放棄地が沢山発生しているが、これは所有者が農耕できなくなって(しなくなって)ということもあるが、例えばみかんの木をすべて伐採してそのままにしておくと、やがて雑草野と雑木林となる。市町村の長の許可で、法務局の地目を原野などに変えてくれる。また地目が原野でその後農耕により課税地目が畑だった場合には、原野にもどることが出来そうだ。そうすれば農地法によらず他に譲渡することが出来る。まぁ年数は掛かるが。因みに山林も農地ではありません。ただし地目が畑(農地)の場合にはやはり農地法に掛かると言われている。

地目は全部で23種類あります。 田、畑宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼(ちしょう)、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝(せいこう)、保安林、公衆用道路、公園、ここまでが用途のはっきりしている地目22種類です。またすべての土地がこの22種の地目に当てはまるわけもないのでこのどれにも該当しない土地には雑種地という地目が割り当てられます。

そもそも、このようになったのは、農業は家族で耕作するのが原則で、相続で例え農業を手伝ったことがなくても、相続人は農業事業者扱いになる。その資格があることになる。建設業法でもそれに似ていて、建築業許可申請でも管理責任者資格は、父親が以前そうであれば、その相続人は引き継ぐことが出来る。そうでないと過去の経歴についての証明が条件となり簡単ではない。建築業も基本は家族経営を引き継いでいる。大工の息子は大工になる資格があるというのだろう。

日本の農業を積極的に拡大させて行くには、やはり根本の農地法の各条文を改正する必要があると考える。かといって、誰でも気軽に農地を買えるようになると、買った農地の耕作を止めて、宅地や他の農地以外に変えてしまって、懐を肥やすやからが続出することになりかねない。その辺の按配がむずかしい。農業をやればそれなりの収入を得られるようなシステムにしないと、日本の農業は先細りになる。

そもそも農地法は、大昔から開墾は大歓迎で、多くして農地を増やすこと。しかし出来た農地は減らさないことを主眼としているようだ。開発関連法に関しても、農地開発については、至って自由に出来ている。農地増やしは大歓迎だが、農地減らしはまかりならんという法体系なのだ。4条許可申請や5条許可申請がそれを証明している。もちろんそれはそれで良いのだが。

欧州では、農業者の収穫物に国が補助金を出しているそうだ。また時々思うがJAの存在だ。嫌味で「なんのことはない、JAの職員をオイラ達が養っているようなものじゃないか」という者がいる。JAからいろいろな肥料や、農機、防除薬、これだけでも結構な金額になってしまう。JAの成果物買取り価格にも不満が多いにある。沖縄の宮古島に行ったとき、こちらで農作しているサトウキビや葉タバコには、国から莫大な補助金が出されていると聞きました。

大昔には、日本からカナダ・米国にみかんが輸出されていました。クリスマスには日本のみかんを食べるという習慣まであったそうです。今はほとんど輸出されていないようです。一説には防腐防止薬の問題で拒否されているなんて話です。しかし、海外からは、柑橘類にしても防腐防止薬がしっかりかかったものが輸入されています。これについては疑問です。または日本の柑橘類は価格の点で中国・韓国などに負けているのか?

欧州に行くと、街でみかんも売られていました。価格は日本の3倍前後の価格でした。インドあたりから輸入しているようでした。日本産と変わらず美味しかったですが。売り込み下手なJAはもっと開拓をして生産者の懐を豊かにしてほしいですね。とにかくお役所仕事のように感じます。国会でこのような事を質問してほしいですね。たいした収入にならなければ農業離れはますます進んでいきます。TPPも来年再来年には発効することになるでしょう。

また農産物への補助金についても欧州の現状をしっかり調査して、良いところは取り入れ農業再生の政策を打ってほしいと考える次第です。

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