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2015年7月 9日 (木)

問題の新国立競技場は、利権屋さんたちの巣窟になろうとしている。ここはオイラの高校時代の思い出の地だ!

今日も雨降りでウチの地域では、7月1日から連続9日間雨が降り日が続いています。明日も予報では雨となりそうです。完全に今年は冷夏の年となりますね。農産物に被害が出るでしょう。

昼飯時に見る”ひるおび”の番組は、連ちゃんで新国立競技場建設問題を扱っています。高校時代この辺一帯はオイラ達の縄張りだった(笑)。オイラの出た高校は都立青山高校で、道路挟んで、明治神宮野球場の前にある。その隣が秩父宮ラグビー場。それらに挟まれるように、東京ボーリング場があった。これ日本で一番最初のボーリング場だったとか。まぁボーリングのブームが去って、これは解体されスポーツ関連の施設に変わった。以前その中にあった”アーリーズ・テラス”というレストランで、クラス会をやっていたが、昨年そこもオリンピックの準備の為に閉鎖となった。

オイラの高校への通学は、二つに分かれていて、一方は渋谷経由の地下鉄”外苑前駅”からと、総武線”信濃町駅”または”千駄ヶ谷駅”からで、オイラは新宿からだったので、後者のルート。千駄ヶ谷駅からも時々通った。駅からすぐ右側は”東京体育館”、そのまま進むと左側が”明治神宮外苑アイススケート場”、さらに進むと左側が”絵画館”のクラッシクな建物。そして、右側が今問題の国立競技場の一部となる。まぁ高校時代は通学で毎回馴染んでいた建物施設だ。・・・・・・・

高校時代すこぶる環境の良いところで育ったので精神優良なオジイとなり得たわけだが(笑)

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まぁこれが工事予算の問題でとんでもないことになりつつある。いままでの類を見ないほどの超高額建設費と超高額維持費になる。国立競技場は東京五輪のあとの利用率はまったく大したこともなく、一時はゴルフの打ちっぱなしをやっていた時もありましたね。延々赤字続きでした。イベント利用なんて案もありますが、時代的に考えると多趣味化は止められなく、数万人(最高8万人?)も集めるイベントなんて年に1回実現するのが精一杯でしょう。

武道館が一つあれば十分です。まぁFIFAのワールドカップ開催条件の8万人義務があるくらいで、この規定さえ将来は撤廃されるだろうと思います。野外コンサートなんて野球場やその他の会場でまだまだ十分余裕があります。ロリコン趣味でパンツミエミエAKB48なんて見る気もしませんね。まぁ戦艦大和の発想なんですよ。このツケは10年後にはまた大問題になるでしょう。

熟年建築家のオイラから見た結論は、長く不況が続いていた建設界が、国の税金をありったけ喰えるチャンスが来たと、完成期限厳守を使ってそれを”ショックドクトリン”的手法作戦で勝ち取ろうとしている絵図でしかない。この新国立競技場建設の実行予算のびっくりは、1年半前に大騒ぎで対策を打つべきだったのに、わざと発表を遅らせ、「もう時間がありません」状態まで引っ張ってきたのが「今ここ」なのだ。

新国立競技場

2011年に改めて立候補した2020年夏季オリンピックの開催誘致へ向けて、メイン会場を既存施設の活用をテーマに、国立競技場にすることを計画。しかし、施設の老朽化や、新たな国際大会開催誘致へ向けた大規模なスタンド、競技場規格への改修が求められたため、文部科学省と日本スポーツ振興センター(JSC)が協議を重ね2012年度予算に国立競技場の改修調査費1億円を計上した。

そして2012年2月、国立競技場の全面建て替え工事の基本構想が発表され、8万人収容、開閉式ドーム屋根を設置し「世界一のものを作りたい」(河野一郎・JSC理事長)と決意を表明した。

2012年7月13日に、国立競技場将来構想有識者会議が国際コンペの実施を決定。同年、「新国立競技場基本構想国際デザインコンクール」と題したコンペティション(建築設計競技)が開催された。

周辺に明治神宮野球場や東京体育館、秩父宮ラグビー場といったスポーツ施設が乱立する明治神宮外苑の狭いスペースに8万人収容スペックのキャパシティーを無理なくかつ立体的におさめることや、スポーツだけでなくコンサートや災害時の緊急広域避難所、また地球環境に配慮した設計を兼ね備えること、また2019年ラグビーワールドカップ日本大会の開催にも備える必要もあり、それのスケジュールに合わせて建設することを条件として、安藤忠雄を審査員長として世界各地の建築家からデザイン作品を募った。

応募総数は46件。その中から書類選考により11件に絞り、同11月に最終審査を行い、イギリスのザハ・ハディドの作品をグランプリ(最優秀)として採用した。流線形のデザインで、開閉式屋根を支える2本の巨大な「キールアーチ」や、「スカイブリッジ」などの特徴を持つ。その時の選考過程は2014年になって明らかにされた。なお、ハディド自身は多忙のため、事務所の企画などの責任者ジム・ヘベリン(Jim Heverin)がプロジェクトディレクターとなっている。

さて、建築家(Architect=ア-キテクト)の定義だが、日本では建築家を名乗ることの出来る条件は、最低限国家資格の一級建築士の資格があることだ。オイラは登録番号第97090号で、ちなみに今回のコンペの審査委員長の安藤忠雄は第79912号だそうだ。もちろん力量は比較にならないかもしれないが。ただ今回猛烈にザハ・ハディドの作品を押したのは彼だったらしい。それで彼女に決定した経緯なのだが。

面白いのは、この世界には”Unbuilt Architect”という人物もいる。今の技術では築造は不可能だが、その設計は何らかのヒントや精神に影響を与える効果があると。このザハ・ハディドは、もちろんそちらの方の建築家ではないが、過去の作品の幾つかは、築造が技術的に不可能で、または予算が天文学的になってしまい不可能になったという前科持ちだそうだ。だからUnbuilt Architectと揶揄されることもあったそうだ。

このコンペで果たして予算の提示があったのかどうなのか情報がないが、大体が過去の例から、この程度の規模の場合このぐらいの金額だろうという相場というものはある。もちろん大雑把な数字だが。このザハという建築家は当然予算は考えていないで作品を作った。審査員のほうも、厳密な予算は頭に入れていないで審査をしたのだろう。大体㎡単価から割り出されると軽く考えていたと推測する。

ところが、この作品のメインの”キール・アーチ”を実現しようとすると、天文学的金額が掛かることが、大手建設会社の積算で発覚したから大騒ぎになってしまった。この騒動のなか、一番審査に影響を与えた安藤忠雄は今や知らん顔というか、逃げまくっているとか。

彼の知見としては、このキール・アーチについて大した知識もなかったと判断できる。今彼は、この件について言い訳を一生懸命考えているだろう。彼はどちらかと言うと、小規模・中規模な建物が得意で、こんな戦艦大和のような大規模な建築の専門ではありません。彼らしく「これ、躍動感があって格好が良いから、これに決めまーす」ではなかっただろうか。本来ならデザインはすばらしいが構造的にどうだろうか?、予定している1300億円以内で収まるのか?等、大手ゼネコンに調べさすべきだったのではないか。まぁ、人選ミスだったと思うのだが。今は彼の影響力が強すぎて、彼の主張に従ったという風景が見えてきます。黒川紀章が生きていたら、二人は似たもの同士で壮絶な言い争いをしたでしょう。まぁ黒川紀章も最期は、都知事選など見ると狂っていましたが。あれは石原慎太郎への怨恨だったと解釈しています。莫大な規模の担当建築家は、総理大臣のようなものですからね。ゼネコンは絶対服従が原則です。「江戸の仇を長崎」なんてこともよくありますからね。世界的にも魑魅魍魎の世界なのです。

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建築家は、コンペに際して、とにかく一般とは違う差別意識丸出しでなければ、ユニークさ、オリジナルさは伝わらない。コンペ作品提出はほとんど鳥瞰パース絵で、この次元ではイラストレーターが、例えば手塚治でも似たような絵は描けるだろう。模型提出は応募条件にはなかった。安藤忠雄もどちらかというと、ユニークさが評価されて今日の名声を得ている。

オイラは彼を好きではない。目が点になったのは、東北大震災のあと復興の為の有識者会議で、彼の提案は「川沿いに被害者に対して鎮魂の為の鎮守の森を造れ」の構想だった。まぁやはり彼は変わっているねだったが。あの話はどうなったのか。とにかく口八丁手八丁な建築家と云えよう。彼の作品で住み辛く3年で取り壊されたなんて噂も聞く。まぁ数々失敗を繰り返すのは、建築家の宿命としてもだが。ちょっと彼はあまりにも有名になりすぎたきらいもある。

先進国で、設計と施工が同じ組織で行われるというのは日本ぐらいで、グローバル・スタンダードでは、設計事務所と施工業者は必ず厳格に分離されている。発注者と設計者と施工業者が緊張感を持って実行する関係が正常なのだ。

この物件に関しては、ザハ・ハディトの構想イメージを大事にしつつ、大成建設と竹中工務店が、分離かジョイントベンチャーで設計施工という成り行きになりそうだ。これ世界的にみれば、後進国のやり方と軽蔑されるだろう。

そもそも、事の発端は、2012年のまだ東京五輪の招致が決定する以前に、IOCの招致委員会にアピールするための道具として、コンペを行い、このザハの案を決めた。現実的な案よりアピール度のある案で良かった。このコンペの審査員も本音として、まさか東京に決まるとは思っていなかったと白状している。つまりイラストレーターの描く漫画でよかったのだ。しかし、運悪くか?東京五輪が決まってしまい、このザハ案の新国立競技場でここまで来てしまった。抜本的に見直すという発想は動きとしてなかったのだ。

このコンペ、”国際デザイン・コンクール”には、応募全46作品集まったが、選考を経て11作品が残った。審査員は

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だからか、この審査員たちは、最優秀賞だったザハ作品を実現するのにどのくらい建設費が掛かるのか全然知らなく、ただこの方が格好が良いで選んでしまったのだ。つまり”Unbuilt”で選んでしまったアホどもとも云える。建築の積算の専門家はいなかった素人集団かもしれない。

また最優秀で選ばれた時のザハのデザインと現は様々な関係で変わってしまった。全然イメージが変わってしまった。なんでも当初の案では軽く3000億円掛かるとの試算だったとか。

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実際には多分予期せぬ追加工事を含めて、すべてを賄うためにはやはり3000億円は掛かるだろう。キールアーチの部分が工期を遅らせる原因ともなっているとか。それなら、キールアーチがもっと小規模か、それのない作品を残の10作品から検討すべきだろう。それも7月中に。

まぁ利権体制が突っ走り始めているから、安倍総理が、無理やりストップさせて、別の案に変えさせる行動をとらなくては止まらない。日中、日米戦争と同じで、誰が責任者なのかわからないままに進むということをまたやり始めている。皆薄汚い連中としか見えなくなってきている。オイラの高校時代の思い出の地で。

今進行していることは、軌道修正を絶対すべきだ。イマカラデモ、オソクハナイ!

宇宙船や古墳みたいなデザインも――新国立競技場はこの中から選ばれる2012-10-31

新国立競技場デザインコンペでの作品のいろいろ

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コメント

アメリカ連邦職員2000万人の人事管理データベースが丸ごと全部抜き取られてニュースになっている。最近AdobeFlashの更新がでたが、その理由が笑える。イタリアのHachinngTeamという会社の内部文書が抜き取られ、ネットに公開された。彼らが他のサーバーに侵入する手口がこの文書に含まれていて、Adobeの美味しい大欠陥を見つけていて、それを利用して何年もHackしていたことが判明。その穴をふさいだ。中国など10万人単位の技術者が、Windowsなどの分析・欠陥発見・サーバー侵入手段の開発などに従事していると想像される。ファームウェアに埋め込むことも当然と考えられており、中国製・韓国製のハード、通信機器には危険が内在している。セキュリティ大国アメリカですら困難なことが、日本で可能とはおもわれない。マイナンバーで全国民の資産明細・病歴までも集めたデータベースを作った後、外国に盗まれ、いろいろ悪用されたら、空恐ろしい。政治家・高級官僚・経営者の不明朗な資産・病歴などは脅迫に使える。などなど、、、

投稿: | 2015年7月10日 (金) 19時40分

森喜朗が、建築家の安藤を使い、強引にザハ案を進めてきたということでしょうが、誰か歯止めをかける人はいなかったのでしょうか。

安藤が最終の委員会を欠席したことは、本来は、自らの意志ではなかったことの主張だったのかもしれません。

まずはザハ案ありきで、コンペも八百長の出来レースだったという記事まででてきています。

新国立競技場デザインコンペは八百長出来レースだった/証拠写真集
http://loveriver.net/stadium/compe/

総工費2520億円、新国立競技場の恐ろしい実態! 実は森喜朗がデザインを決定していた?|

http://lite-ra.com/2015/07/post-1259.html

投稿: kkkkk | 2015年7月11日 (土) 15時28分

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