イスタンブル漫遊-3 イスタンブルの公共交通は大変運賃が安い。待望のスルタンアフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)と出会いました。
到着の翌朝、イスタンブルの新市街の中心にあるタクシム広場の地下駅に行って、まずはイスタンブルの公共交通で全て使える、”イスタンブル・カード”を手に入れようと、このカードの充填機のあるところに行き調べたら、新規カードはこの機械では入手できない(ガイドブックにも説明があった)。そこで係員に聞いたら、ショップで買えると。全て改札は機械化されていて、切符売り場はない。チケットに関しては、1回券3TL(回数券が多くなると割引あり)とジェトンと云われる円形チップ2TLは改札前の自動販売機で購入できる。しかし大変な割引のあるこのイスタンブル・カード(日本のスイカのようなもの)は、地上にある特定の売店でしか購入できないようだ。一軒の売店で聞いたら、「ウチは扱っていないが、ホラ!あそこのパン屋で売っている」と歩いて数分掛かる店を指差した。で、そこに行って購入できた。内訳はデポジットとして(これカード代)7TL+運賃20TL(事前充填済み)で27TLだった。1TL≒50円。
これで、バス・地下鉄・トラム(路面電車)・近郊列車・定期船・メトロバスなど全て通用する。さらに、距離に関係なく、乗るとき改札で、このをペタと読み取り面に合わせるだけでよい(スイカ風)。
さらに、基本料金3TLに対して、1回で落とされる料金は、時間帯によって違うようで、1TL~2TL未満、だいたい平均70円前後と大変安い。まぁ、これを気軽に多く使ったので、4回ほど10TLづつチャージしたが。ところでメトロというと地下鉄の呼び名だが、トルコでは軌道交通の総称なようだ。・・・・・・・
タクシム駅の改札。ここから電車は急坂を下って、カバタシュ駅へ、約2分で付く。このカバタシュ駅からT1メトロに乗るのだが、これ地下鉄ではなく路面電車だ。
このT1メトロが、ガラダ橋を渡って、アヤソフィアや、スルタン・アフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)に行くのに都合がよい。
↓は、数年前の地図でまだ、ボスボラス海峡横断路線はない。主に観光客の中心部の地図。
詳しくは、 コレ!
こんな看板があったが、ここで言うメトロとは、路面電車、軌道バス、ケーブルカー、そして地下鉄の総称だ。2013年に大成建設も建設に参加したボスボラス海峡海底地下鉄を含めて141kmを、2019年には400kmのメトロ整備をするという公約。だが、イスタンブルは地面を掘れば、すぐ何らかの遺跡が出て来てしまい、その保全のため、地下工事は遅れに遅れるというのが常識になっているそうだ。
さて、早速TIのトラム(路面電車)で、ブルーモスクとアヤソフィアのある広場に向かった。一般にイスラム教(ムスリム)の礼拝堂をモスクと呼ぶのは、欧米と日本だそうで、大きい礼拝堂をジャーミィというそうだ。だから英語圏でブルーモスクと云われている、この最高に美しい礼拝堂は、スルタン・アフメット・ジャーミィと現地では言われる。ここには日を変えて、時間を変えて何回も観にいった。
入り口は二つあり、アヤソフィアと対面した中の大きな広場からと、向かって左側の大きな通りからとある。本来はオベリスクのあるこの通りからが正門だと感じる。高い塔があるがこれはミナーレと呼ばれる塔で、ここだけが6本ある(普通は4本)。この入り口に入ると中広場があり、その奥にジャーミィがある。
今度は広場側からのファサード。ここららは、本体⇒中広場とあるので、ミナーレ2本が右端になり、全体が写真に納まらない。しかしこの広場側の方が観光客が多いし、ここから入場することが多い。
これらジャーミィ(モスク)は、礼拝堂として現役なので、多くの信者が観光客以外に礼拝にくる。そして礼拝の前にこのように、手は二の腕まで、靴下を脱いで足も丁寧に洗う。大変清潔に気を使う。
観光客(ビジター)も中には無料で入れるが、礼拝時間とはずらされて、中に入ることが出来る。
この看板はその知らせで、例えばビジティング・アワーとして、12;45からオープンで、14:00からクローズですよ。ということ。クローズの時間には本物の信者が集って、いっせいに礼拝をする。1日3回あるようだ。オイラ12;45まで、付近で昼食を摂ったり、広場を探索したり、猫と遊んだり(猫が非常に多い)した。
中広場に、大きな写真がいくつもあり、これはその一つ。大行事日には、この通り無数の信者が集り、いっせいに礼拝をする。
12:45過ぎには、ここに入るビジター達が行列を成していた。オイラもここに並んだ。
このように、女性はモモを露にしてなならない。頭にはスカーフ(ベール)を被ることなどの注意書き。女性の髪の毛はセックスアピールになるとかで、まぁ、簡単に言えば、おっぱい丸出しと同じ次元と考えるそうだ。
適格でない服装の場合には、このように衣服を貸し出す。そして中に入る人全て土足厳禁で、スーパーの袋のようなものを取り、靴をその中に入れ、手で持って歩く。京都のお寺も土足禁止だから違和感がない。一般にムスリムの住宅内も、土足禁止なので、感覚的には日本人と似ている。
これが、内部。カラフルなモザイクタイル(2万枚以上のイズニックタイル)貼りになっており、ステンドグラスから入る光と調和して、全体としてブルー基調になり、それが欧米人からブルーモスクと呼ばれる由縁となっている。
低空間は、小さな電球で照らされているが、昔はそのようなものは無かったので、自然の採光のみであったので、雰囲気も今とは少し変わっているのかもしれない。この時間でも信者は礼拝が出来る。オイラも紛れてやってみようかと思ったが、信者じゃないことがバレルとみっともないので、観覧のみにした。
スルタンアフメット・ジャーミィは、このあたりの地域名にもなっているとおり、旧市街の観光の中心。壮大なその姿はイスタンブールの象徴でもある。 トルコのジャーミィは丸天井のドームと尖塔(ミナーレ)に特徴がある。スルタンアフメット・ジャーミィも例外ではなく、6本のミナーレと高さ43m、直径27.5mの大ドーム、4つの副ドーム、30の小ドームをもっている。6本ものミナーレをもつイスラーム寺院は世界でも珍しい。
このジャーミィは、スルタンアフメット1世の命を受け、ミマール・スィナンの弟子のメフメット・アー Mehmet Agaの設計により1616年に建造された。言い伝えによると6本のミナーレはスルタンから「黄金(=アルトゥンAltun)」と所望されたメフメット・アーが「6(=アルトゥAlti)」と勘違いしたため、このような類を見ないものができあがったという。
重厚なその姿は、オスマン朝建築の傑作のひとつとして高い評価を得ている。 ガランとした広いフロアの上を見上げると、高い丸天井が独特の雰囲気を作り出している。またドームには260にものぼる小窓があり、ステンドグラスに差し込む光が館内を淡く照らす。 内壁を飾る、2万枚以上のイズニックタイルは青を主体とした非常に美しいもので、さまざまな文様を組み合わせているにもかかわらず、建物全体としてみると連続した美しさがある。そのため、このジャーミィはブルーモスクの愛称で広く親しまれている。敷き詰められた絨毯も見事。イスラームの聖なる色である「緑」の絨毯はエチオピアから贈られたものだ。 ジャーミィの前には広い庭があり、手入れの行き届いた花壇にはいつも草花があり、記念撮影する観光客や市民の憩いの場となっている。
とりあえず、このジャーミィを初っ端に、次々と漫遊の話を展開していきます。
次はアヤソフィアから始めます。
次記事に続く
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