岡本倶楽部の預託金商法の主犯格、大東正博に懲役18年の判決でした。まだまだ刑事・民事裁判は続きます。

あの岡本倶楽部事件なのだが。まぁ、地元なのでこれを記事にしないわけにはいけない。昨年から舞台の中心となっていた熱海岡本ホテルは、ある業者が土地・建物を買収して、建物の解体工事を進めている。

熱海市にとっては、これは大事件で、多くの業者や市の行政も巻き込まれて来たわけで。中心核となった一連は、詐欺的に集めた豊富なカネを使って、全国各地の時代遅れの旅館・ホテルを買収したり、賃借をしたりして、ボリュームを膨らませ、会員権商法で全国から結果的に詐欺商法で莫大な被害者を出し続けた。

中心人物は、元山口組だった大東正博（61）被告は、求刑懲役20年だったが、５月30日の判決では懲役18年が出た。本人は控訴するのかどうなのかは現在報道はない。また共犯とされている山脇一晃被告には、昨年10月に検察側から懲役10年が求刑され、今月26日に判決となるようだ。

このブログでは、その以前からこの事件の流れを記事にしてきた。・・・・・・・

実質オーナーに懲役１８年の実刑判決　岡本ホテルの詐欺事件2013.5.30 11:04　産経

会員制温泉クラブ「岡本倶楽部」の会員から約５億５千万円をだまし取ったとして、組織犯罪処罰法違反（組織的詐欺）罪に問われた「岡本ホテル」グループの実質オーナー、大東正博被告（６１）の判決公判が３０日、東京地裁で開かれた。若園敦雄裁判長は「老舗ホテルの知名度を利用した巧妙で悪質な犯行」として、懲役１８年（求刑懲役２０年）を言い渡した。

　若園裁判長は「事業計画に無理があり、資金繰りに逼迫（ひっぱく）していることを十分承知していた」として大東被告の詐欺の故意を認定。「預託金を返済できると考えていた」とした弁護側の無罪主張を退けた。 　

その上で、「温泉を楽しむことを期待していた高齢者が心情をもてあそばれ、老後の蓄えを失った悲しみは大きい」と指摘。「預託金を食い物にしてぜいたくの限りを尽くし、被告の責任は相当重い」と非難した。　

判決によると、大東被告は平成２１年９月～２２年５月、運営が破綻状態にあると知りながら、「５年後には全額返還できる」などと嘘を言ってクラブの会員延べ約２００人から預託金計約４億円をだまし取り、期限を過ぎても計約１億５千万円を返還しなかった。

この大東正博とか山脇一晃らは、数々の市内及び市外の関連業者、市役所職員なども当然接触があるわけで、この大東という名前を”だいとう”と呼んでいた。実際は”おおひがし”と読むのだが。

　

この件についての過去記事です。

ホテル旅館の再活性化事業と預託金商法：このケースの場合　2010年3月 1日 (月)

ついに来た。朝一番の強制捜査：岡本倶楽部に本格メス　2010年5月26日 (水)

岡本倶楽部はどうなった。今「嵐の前の静けさ」なのか。　2010年6月16日 (水)

やっと「岡本倶楽部」の預託金商法の懲りない面々が逮捕となりました。　2011年2月 8日 (火)

結局この地をある業者が買い取り、現在解体中。上部はほとんど全部解体され、現在瓦礫の山状態でこれももうすぐ撤去が完了して更地となる。

 

なんでもその業者は、３億円で落札して、所有して、解体してマンションを建てる計画だと聞いていたが、道路を挟んで市役所敷地であるため、最近、市で買ってくれないかとの打診が来たそうだ。売値は5億円。内訳は買収費3億円+解体費1億円+粗利1億円だそうだ。解体に1億円もかかるのか疑問だが。また条件として最初2年間は、市が駐車場として賃貸してくれることが条件だと。その賃貸費が2年間でいくらなのかまだ金額の提示がないらしい。当然市が欲しい土地なので、足元を見ているような気がする。

しゃぶられて、しゃぶられつくして、この熱海岡本ホテルは終了ということに。

この施設はこれまで市にたいして、固定資産税・上下水道料・住民税の滞納分が1億円ある。今されている民事訴訟でどこまで取り戻せるかということだが。まぁ、僅かな分しか取り戻せないかもしれない。これ、オイラの納めた血税からと云う、とんでもない事なのだが。

まだまだ、被害者達の訴訟は続いているようだ。

全国岡本倶楽部被害対策弁護団

被害者達は裁判費用を除いてどれくらい回収できるのか。これもまた自己責任ということになるのだろう。