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2011年10月17日 (月)

民主党政権は年金制度を、,どういじろうとしているのか?イカサマ・嘘っ八政権政党の断末魔をまだまだ見せられるわけだが。

今回改めて、これから数年後60歳を迎える熟年層に衝撃が走っている。土・日の報道番組でも、この件で大騒ぎだった。平成6年(1994年)に老齢厚生年金の定額部分について、受給開始年齢が3年に1歳づつ65歳まで引き上げられる改定(男平成13年度、女平成18年度より)があり、その後、平成12年(2000年)には、老齢厚生年金の報酬比例部分について、受給開始年齢が同じように、3年に1歳づつ65歳まで引き上げられる改定(男平成25年度、女平成30年度より)があった。それに沿って今は進行中だ。

まったく、この年金支給の詳細は、一言で説明できないくらい複雑怪奇なしろものだ。オイラも現在60歳~65歳の間だが、60歳から僅かだが報酬比例部分が支給されている。まぁ、オイラの場合、国民年金の方が非常に長く、厚生年金の期間は短かったから致し方がないのだが。昭和28年4月1日生の男性、昭和33年4月1日生の女性までは、この基本年金を、60歳から支給されているが、それより若い人達は、61歳⇒62歳というように段階的に引き上げられ、昭和36年4月2日生の男性、昭和41年4月2日生の女性から、65歳になるまで、厚生年金は一切受給が出来ないことになっている。

それを、再度厚労省はさらなる、支給開始年齢の引き上げを社会保障審議会年金部会に提示したことから、メディアにそれが公開され大騒ぎになっている。・・・・・・

以下が、現在の制度なのだが。

支給開始年齢についての沿革

オイラの知人に、一部上場の有名な大会社を、役員退職という名目で57歳で退職したのがいる。それから1年その会社の嘱託として属したが、在職中の後輩が今度は上司になり、その元で勤務するわけだから、プライドが許せなくなってしまい、その嘱託をも辞めてしまったそうだ。彼はオイラと同じ年齢だ。

まぁ、一方的に彼の話を聞いた訳だから、詳細は分からない。彼の場合1人モノだから、それもできたのかもしれない。しかし59歳の時には無収入ということになる。60歳から厚生年金の比例報酬部分の支給を63歳まで受け、64歳から定額部分が加わり、65歳から基礎年金部分も加わって、本格的な満額年金生活を受けることになる。もちろん、大会社だったので企業年金は60歳から受給もある。1人で生活していくのには困らない受給を確保していたと推測する。なを且つ退職金もあるだろうから、59歳の嘱託を辞めたころから悠々自適な生活をしてきただろう。もちろん、そのためには、30数年に及んで給料から厚生年金保険料、企業年金保険料を高額天引きされてきたのだから、その果実をこれからは食べていける。今を比較すればうらやましい限りだが。

年々、男女とも平均寿命が延びて、日本では女86歳、男76歳だと。そして少子化で若い人達が圧倒的に少なくなっているなかで、見通しとしては年金制度は崩壊している。それを旧厚生省、現厚労省はそんなことはないと言い張ってきた。この省も昔から不祥事ばかりが続いてきて、まったく無責任の塊だった。旧社会保険庁と共に無茶苦茶な年金制度にしてしまった。

未だ、前に決定した支給年齢の引き上げが完了していないにもかかわらず、再度の支給年齢引き上げの案を提示したことは、この表われだろう。3案あってその一つは68歳からの支給だと。民主党政権らしいパフォーマンスで国民を驚かせ、3案の内、緩い方の案を優先させ、それを埋め合わせるために消費税の値上げと現在支給の減額で迫る作戦だろう。厚労大臣小宮山洋子のやりそうなことだ。「私はタバコが嫌いだから、タバコ税を上げます」だからね。

民主党そして長妻昭も野党時代は勇ましく、年金改革をぶっていたが、もう一回思い出させてやる。

・「消えた年金」「消された年金」問題の解決に、2年間、集中的に取り組みます。

・「納めた保険料」「受け取る年金額」をいつでも確認できる「年金通帳」を、全ての加入者に交付します。

・年金保険料の流用はさせません。

・年金制度を一元化し、月額7万円の最低保障年金を実現します。

(後半にマニフェストの詳細を説明した文章があり、そちらではそれぞれの取り組みについて具体的な説明をしています。ポイントは以下のとおりです。)

1.「年金記録被害者への迅速な補償のため、一定の基準の下で、「一括補償」を実施する」

「消えた年金」問題への対応を国家プロジェクトと位置づけ、2年間集中的に取り組むとし、「年金記録が誤っている可能性の高い受給者等を対象に、記録訂正手続きを簡略化」することを提案しています。また、「コンピューター上の年金記録と紙台帳の記録の全件照合を速やかに開始」することと「年金記録を訂正した人が、本来の年金受給額を回復するまでの期間を大幅に短縮する」ことを約束しています。 その上で、全ての加入者に「年金通帳」を交付する仕組みに変更し、「いつでも自分の年金記録(報酬月額を含む)を確認できるようにする」としています。所要額は2000億円程度とのことです。

2.「年金保険料の流用を禁止する」

年金保険料は年金給付だけに充当することを法律で定めるとしています。所要額は2000億円程度とのことです。

3.「一元化で公平な年金制度へ」

「公的年金制度に対する国民の信頼を回復する」ため、また「雇用の流動化など時代にあった年金制度、透明で分かりやすい年金制度を」構築するため、公的年金制度の再編を行うとしています。職業等にかかわらず制度の一元化をはかるとしています(与党側の公的年金一元化は主に会社員と公務員の年金制度の統合を指しており、こちらはより広い概念です)。 また、「月額7万円以上の年金を受給できる年金制度をつくり、高齢期の生活の安定、現役時代の安心感を高める」というテーマに沿い、「全ての人が「所得が同じなら、同じ保険料」を負担し、納めた保険料を基に受給額を計算する「所得比例年金」を創設する」としています。 これにあわせ、「消費税を財源とする「最低保障年金」を創設し、全ての人が7万円以上の年金を受け取れるようにする。「所得比例年金」を一定額以上受給できる人には、「最低保障年金」を減額する。」と新しい年金制度の像を描いています。 なお、これらの法案は「平成25年までに成立」を目指しています。

4.年金受給者の税負担を軽減する

「年金受給者の負担を軽減し、高齢者の生活の安定を図る」ため、「公的年金控除の最低補償額を140万円に戻す」ことと「老年者控除50 万円を復活する」ことを実施するとしています。所要額は2400 億円程度とのことです。

5.歳入庁を創設する

「年金保険料のムダづかい体質を一掃」することと「年金保険料の未納を減らす」ことを目的に、「社会保険庁は国税庁と統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収する」としています。また、「所得の把握を確実に行うために、税と社会保障制度共通の番号制度を導入する」ことも述べています。

年金制度一元化で最低保証年金7万円なんて、財政上見通しはない。オイラの地域の知り合いは、ほとんど国民年金さえ払っていなかった。それが民主党政権になったら、月額7万円もらえると、一生懸命民主党を応援していた。だいいち、その7万円は何歳から受給できるのよ。まったくイカサマ・マニュフェストだった。これを未だに信じているのがいるからね。こりゃもう犯罪とも言える。そんなことはもう分かっているのに、未だに平成25年度には・・・と引っ張るこれら議員はペテン師・イカサマ師だ。相対するコメンテーターも同罪だよ。

土・日にテレビでは、長妻昭・大塚耕平が懸命に言い訳していたが、年金制度一元化や歳入庁に関しても、「今煮詰めをやっていまして、平成25年度には法案提出の予定です」と、まるで”蕎麦屋の出前”のようなことを平然と言っていた。2009年の総選挙で、民主党に入れた有権者は皆騙されたのだが、この国の有権者はまことに甘いというか、ヴァカじゃないかい。平成25年までこの民主党政権が存在することが疑わしいのに。”イカサマ師の先送り”ってやつだよ。

こうなった原因は皆、旧厚生省・現厚労省の官僚にある。もちろんその代弁として、その時の大臣が言い訳をするわけだが、所詮素人ばかり。奥で官僚は隠れて笑っているかのようだ。これ歴代の年金制度に関係した官僚の名前を公表して、聴聞会に掛け、何が原因だったのか、また、毎年集めている保険料とその累積額、毎年支出する金額の詳細などを公表させ、その責任を追及することはできないのか?官僚の責任を追及できる法律は作れないのか?民主党議員では荷が重過ぎて不可能だろう。

厚生年金と基礎年金だけが頼りの今の受給者には、やがて年間数十万円の減額と反対に年金制度を支える為の消費税の支出が待っている。50歳台の人達は定年延長が慣例化しなければ、年間数百万円の本来受け取れる年金がパーとなり、国との契約が不履行となる。

定年延長をすれば、今の若年就職者は、欧州のように失業または未就労が増え、大学を出たが未来のある就職が出来ない人口がどんどん増えて行くのは目に見えている。スペインの若年失業者は40%以上と聞く。一番可哀想なのは、若年者がこれから手に職をつけ、未来に向かって頑張る出鼻を結果的に定年延長が蝕むことになることだ。ドイツ・フランス・北欧も学卒の新就職が高齢労働者保護政策で難しい時代になっている。若者にこそ、その就職を優先させるべきだと思う。

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コメント

これで理解ができました。ありがとうございます。
私63歳、女房62歳なのですが、60歳からの厚生年金の受給額がやたらに、女房のほうが多いので、そんなものなのかと訝っていました。

女房の場合、女は支給年齢の繰上げが、遅れる仕掛けだったということですね。つまり比例報酬部分を私は受給できないが、妻はそれを60歳から受給できたということだったのだ。

投稿: 初老 | 2011年10月19日 (水) 07時19分

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