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2011年10月10日 (月)

放射線被爆限度年間1㍉シーベルト以下説による今の「閉ざされた、言語空間」にもの申す。

今回の大津波による、原発事故により、これまでイロイロ云われてきた、放射線被爆限度問題が国民に突きつけられている。この問題は実は数十年前から巷では、オドロオドロしく恐怖を煽られてきていた。健康診断で撮られる胸のレントゲン検査は、大して効果が無いばかりか、逆に放射線被爆で肺ガンになる可能性が高いから止めるべきだとか。他にはバリウム検査、CT検査など7つぐらいの種類がある。これらも同じだと。まぁ、毎日やっていれば、体になんらかの影響を与えるだろうが、一般で年間1回程度。もちろん関係する病気の人は、もっと受けることになるだろうが、一般に問題は発生していない。

オイラもこれ方向の論文を読んで、一時そうかもしれないと思うこともあった。もうレントゲン撮影はやめたほうがいいかもしれないと。マイナー医学の世界には、このような論陣を張る人物も多くいた。そしてこういう発表に、擬似科学的評論家が飛びついて、もっと風評を煽るような世論造りをする。だいたいが、これらの人々は、イデオロギー的に反核・反原発の思想から出発していると見る。

さて、もともとこの民主党議員達は、・・・・・・・

ある割合で社民党・福島瑞穂に代表されるような、狂信的反原発・反核の考えをもったのが多かった。菅チョクト首相もどちらかと云えば、その部類だっただろう。昨年原発の割合を50%まで将来上げると閣議決定をしたのは、単に鳩山のCO2の25%削減発言に気遣ったのだろう。または両者の談合かもしれない。しかし実態としては、彼は反原発派と見れる。だから今回の事故に際して集めたブレーンはそちら系統が多かった。

「学校の校庭の放射線量を20㍉シーベルト/年なんてとんでもない」と涙を流して記者会見をして辞めた、東大教授の小佐古なんとかを内閣参与にしていたり、最近では、「全土を1ミリシーベルト/年以下になるよう政府は責任を持って除染をしなくてならない」、なんて国会で参考人として恫喝したりの児玉なんとかとか。もともと東大教授ってのはおかしいのが歴史的に多すぎる。そしてそれが、お茶の間のテレビに連日流される。だから国民は思考停止のように放射線被爆は1ミリシーベルト以下でなければ、将来被爆でガンになる。食べ物もその基準でないと内部被爆で、特に子供は将来がないことになると脳裏に植えつけられた。

本来、客観的立場で、広島・長崎の被爆者十数万人を臨床的に追跡調査をした今年90歳になる医師の証言では、直接被爆を受けなかった、微量放射線を100㍉シーベル前後以下で被爆した人々に、それが明確原因とされるガン等の発生はなかったと。またチェルノブイリの被爆状況を長年に渡って看た放射線防護の高田純は、チェルノブイリ20km圏内から避難した人々を担当したが、100㍉シーベルト/年以下の被爆では顕著なガン発生は見られなかったと。

ところが、現在の民主党政権の一部はこれを認めようとしない。マスゴミもそれに従い、風評被害は益々広がり、それによる地元生産者の被害もますます大きくなる。そしてそれは賠償要求に発展しているのが現状だ。今の誇大恐怖を煽る専門家に対して、そうでない専門家は、そのことを強く発言すれば、東電の御用学者だと、強烈な批難を浴び、馬鹿らしくてやっていられないだろう。また推定外の不条理なことが起これば専門家生命を失うかもしれない。だから怖くて強弁ができない。

”悪貨が良貨を駆逐する”状態が今の問題であり、その責任は政府、マスゴミにある。以前の記事にもしたが、世界には、地下鉱物の関係との合計で年間30㍉シーベルト、50㍉シーベルトなんて場所は沢山ある。しかしその地域の人達は健康に生活している。健康に子供も育っている。自然と人工は違うという批判もあるが、放射線に関してはまったく同じだろう。要は各放射性物質の体内に集まる場所が違うだけだ。

もともと、この数値の根源はICRPやIAEA(国際原子力機関)の規定なのだが、特にこのIAEAは”原子力の平和利用を促進し、軍事転用されないための保障措置の実施をする国際機関”だ。主な役目は、核拡散を防ぐための”核の番人”なので、なにも今回の福島のように、微量放射線の影響について専門的に指導をする機関ではない。

また世界中の放射線防護学等の世界で、一般被爆の影響に関して臨床的にも多くの研究資料を持っているのは、広島・長崎の日本と、チェルノブイリの問診検査だけ。もちろん核爆弾を製造・保持している国々も持っているが、これは国家機密であり、一般的事例でもないので、これらは傍観者的存在なのだろう。もしかして困っている日本を笑っているのかもしれない(これ妄想だが)。

今回9日に、IAEAの専門家チームが、福島を訪れたが、報道では”放射性物質除染チーム”とか歓迎ムードらしいが、彼らは実態の勉強会視察だろう。環境汚染の放射線量を20㍉シーベルト/年~1㍉シーベルト/年と推奨しているが、それによる影響がどのような実態になるか。風評被害がどのようになるのか。将来自分達の国においても他人ごとではないからね。

今、年間被爆1㍉シーベルト以下にすべきと、放射能物質の除染計画が行なわれているらしいが、生活圏だけでも費用は十数兆円?、非生活圏の山林まで含めると数十兆円?だと。あの煽りの武田邦彦に云わせると100兆円かかると。それでも国は実行しなければならないと。ただでさえ、災害復興で十数兆円でヒイヒイいっている現状なのに。まったく現実的でない。”海のものとも山のものとも分からないもの”に、こんな莫大な国家財政を使ったら、日本は破産してしまうだろうが。

しかし、報道では微量放射線年間100㍉シーベルト以下では、体の影響に関してはっきりした臨床例がないものに、100兆円?かけるという”悪夢物語”に発展しているようだ。マスゴミも子供を使った「私達は将来子供をつくれるのでしょうか?」「私達はいつまで生きられるでしょうか?」に類する、大人の指導が入った発言を流しまくっている。子供に言わせる手法は、プロパカンダ報道でも最低だと思う。

また、20歳以下の子供に関して、甲状腺異常の検査(対象36万人)が始まり、その中に数例異常があったとこれまた大騒ぎ。放射線以外でも異常は見つかることもあり、ましてこの報告は正確な検査結果なのか?あるNPOの検査らしいが。一般日本人は子供の時から、海草などヨード分の多い食生活だから、チェルノブイリなどの子供達と違って、甲状腺には常に自然ヨウ素があり、放射性ヨウ素は集まり難いのが臨床結果だ。まぁ、これは親・子供が安心する対策だし、現実的であろう。多分甲状腺被爆被害は発生しないだろうと推測する。

さあ、菅チョクト首相の後を継いだ野田首相も、これから先の放射能除染に関する対策と風評被害に対する対策で、完全に行き詰まってきている。始めから予想できた事態だ。いまさら、基準数値上限を50㍉シベルトなんて出来るわけがない(これでも十分安全だろうと考える)。だからIAEAの非常時数値20㍉シーベルト/時以下という基準で対策をやる下地を整えているかのようだ。そしてあまりにも抽象的数値に感じるが、生涯被爆を100㍉シーベルトを上限とする方針に動いている。

そうすれば、今の行き詰まりはほとんど解消する。東大の小佐古が泣こうが、東大の児玉が糾弾しようが、この方針で行くべきだと思う。そうでなければ、福島東部地域の復興はいつまでたっても実現できない。またそれによる風評被害とそれに因る賠償要求は数年続く。実績のある専門家集団はもっと現実的な声を勇気を持って挙げるべきだと思う。

政府も放射線に関してのブレーンは今までの専門家達の云うことばかり採用するのではなく、臨床的に調べた研究結果をもっている専門家達を集めそれを反映するべきだと思う。今回の福島の実態を見て、今まで空想的数値を推奨していたIAEAなど国際機関も数年先には、このような場合の放射線限度数値を50㍉シーベルト以下ぐらいに変えていくだろうと推測する。今は福島の経過を見守っていると思う。

人体の反応には、”しきい値”というのがあって、今の言説では被爆に於いては、この”しきい値”はないことになっている(LNTモデル)。これが年間1㍉シーベルト以下という説になる。たとえが適切なたとえかどうか分からないが、お湯に体を入れて40℃ぐらいまでは火傷はしないし、逆に血流が良くなる効果がある。しかし、60℃、80℃、100℃となれば、完全に火傷を起すし、死ぬことになる。じゃあ温度何度が分かれ目か?これには多少個人差もあるし、その状態での時間も関係する。まぁ、仮に42℃としよう。これがその人の”しきい値”なのだ。

最後に池田信夫のブログを紹介する。

武田邦彦氏の売り歩く放射能デマ2011年10月05日

抜粋

武田氏は「科学的根拠のない話をするな」と批判されたのに対して逃げを打っているのだろうが、「社会のコンセンサスが1年1ミリ」だから尊重しろというのは、科学者としての責任放棄である。同じ論法でいえば、彼の批判している地球温暖化についても、国連で「社会のコンセンサス」ができているのだから議論するなということになる。

「目の前で被曝している人」がいるからこそ、正確な基準を決める必要があるのだ。 最近の彼の記事には、こういう逃げ口上が目立つ。事故の直後に思いつきで危険をあおってみたら多くの科学者から批判を浴び、「国の基準」を論拠に反論したらその基準に科学的根拠がないことがわかり(これは彼も認めている)、いよいよ「社会のコンセンサス」なる曖昧な基準を持ち出してきた。

もういい加減にデマを売り歩くのはやめてはどうか。本と講演で十分もうけただろうから

オイラもそのように感じる。原発事故以後、彼のような目立ちたがり屋な専門家?が跋扈しすぎた。この武田は”CO2温暖化”は嘘だと論陣を張っていた時は、オイラまともだと賛同していたが、今回はいったいなんなのだろう。まぁ、これが彼の限度なのかもしれない。テレビ界で売れっ子タレントになりすぎて思い上がってしまったのだろう。派手なことを打ち上げなくては、テレビ番組から出演依頼がこないと。

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コメント

激しく同意します。

同じく池田さんのブログから・・

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51745698.html


こうした伝統は現代にも残っており、公害をもたらす「悪い物質」とみなされると、安全基準を無視して徹底的に排除される。ごく少量のダイオキシンを除去するために全国のゴミ焼却炉が1兆円かけて廃棄され、健康被害があるのかどうかもわからないカドミウムを除染するために8000億円も費やされる。その費用対効果は問われない。有害物質は存在の許されないケガレだからである。

彼はあげていないが、放射能はこうした物神崇拝の最たるものだ。プルトニウムもセシウムも毒物ではなく、そこから出る放射線も自然界にあるものだ。問題は大量の放射線を浴びたとき発癌の確率が上がるだけで、福島原発事故で出た程度の放射線では健康に影響はない。

ところが「放射能から子どもを守りたい」と称して、放射能という有害物質があると思い込む母親が「子供の放射能基準をきびしくしろ」という運動を繰り広げている。国の決めている「生涯で100mSv」という暫定基準は、余命の長い子供ほど年間被曝限度は下がるのだから、子供はおのずから強く保護されるのだ。あと70年生きる子供なら、年間限度は1.4mSvで、これは日本全国の自然放射線量の平均だ。「母親の願い」で科学的な安全基準を変えようというのは、呪術的な思考である。

こういうとき「子供」とか「母親」というアイコンが使われるのも、反公害運動の常套手段だ。たしかに子供は細胞分裂が盛んだが、それを修復する機能も強い。だから癌は子供ではほとんど起こらないのだ。こうした感情的な議論は問題を混乱させるだけで、客観的な安全を確保する役には立たない。

投稿: 久美子 | 2011年10月10日 (月) 17時55分

米国の場合、各核実験、それも当初のころ放射能について、各種の健康被害の研究も進んでいなく、核爆発後、直ぐ爆心地に兵隊を向かわせるなどの訓練をしたりしていた。それころ数百ミリシーベルト・数千㍉シーベルトといった環境にあるにも関わらず。

その後、実験地のネバダとか、西部劇映画の撮影の地でも使われた。ジョン・ウェンがガンで死んだのはそのせいかと当時マスコミで騒がれたこともある。

そんなこんなで、1940年からの被爆被害のよる初期のころ(まだ研究が進んでいないころ)の実験による放射能被爆被害の研究結果はもっているが、それを発表することは、その事例を示すことにになり、再度問題になることを恐れて、提供をしないのかと考えます。

投稿: ネバダ | 2011年10月12日 (水) 11時53分

この政府は何をしてんですかねー
文火省が空中線量から推測される関東地区の
放射性セシウムの量を公開しているのですが、群馬の吾妻渓谷、奥多摩が
多いと発表している。
発表された地図を見ていて、気が付いた。
岩盤が露出しているところ、それ花崗岩ですよ。
考えられないですよね”土壌サンプルを測定”も
しないで、ただ空中線量の殻推定されたデーターを公開する。

基宇宙飛行士であった山崎直子さんは
5月ごろ引退宣言とともに妊娠を発表した。
宇宙飛行士は、1日当たりどのくらい被爆するんでしょうか?
 少なくとも、彼女は自分が普通の女性より
多く放射線を浴びている。
でも彼女は、妊娠出産を選んでいるのだが皆さんは如何考えるのだろうか?

投稿: 13代目 | 2011年10月12日 (水) 21時09分

日本語怪しくてすみません。

「世田谷の住宅街で放射線が高いところが見つかった」とNHK
 民間の団体が発見して(多分、緑豆)
区に通報ですか。

あの家は人が住んでいるんでしょうか?
住んでいないんでしょう?(そこの住人が
一番問題にしますよ)
なんでNHKは世田谷のあの場所の放射線量を
飯館村を引き合いに出すの?

飯館村から持ち出した土を空き家であるあの場にばら撒いたんじゃないのか。
放射線を測定している民間人は、その後”区”だけじゃなく”NHK”
にも後はわかりますよね。

投稿: 13代目 | 2011年10月13日 (木) 07時27分

チェルノブイリといえば畸形児もよく話題になりますが、
これも放射能による影響と考えると矛盾が生じます。
これがもし放射性物質による放射能被害であるならば欧州全土で顕著な増加があるはずです。
しかし実際には奇妙形児が増えたのはキエフ地方のみで、放射性物質が多く飛散していると計算されている地域全土で増えているという訳ではどうやら無いのです。

放射性物質よりも奇形に結びつき易いのは重金属であり、キエフの場合は炉心を冷やす際に投下された鉛による汚染と考えることが出来ます。

放射能が遺伝子に与える影響はまだ未知数で、分らないものには恐怖を覚えるのが人間の性ではあります。
しかし、プルトニウムも重金属であり化学的毒性も強いのです。

重金属による影響も十分に考えて議論する必要があると思います。

投稿: hs | 2011年10月13日 (木) 11時31分

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