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2011年9月11日 (日)

9・11の米国同時多発テロから10周年。ムスリムとの共存はやはり難しい。

今日は11日ということで、ほとんどの報道バラエティー番組は、2001・9・11の米国同時多発テロの10周年と2011・3・11の東日本津波災害後半年をテーマにしていた。それも無理やり、その共通点をなんて、いわば蒟蒻問答のように。

ここ1週間、BSテレビでは10年前のオサマ・ビンラディンによるこの米国連続テロからこんにちまでの動きを追った、ドキュメンタリーを番組として放映していた。これ英国BBCの制作のものだ。全部で8本ぐらいあったか。自動録画で収録されていたのを、時間を見つけては観た。

そのドキュメンタリーが捕らえた初回番組は、1994年12月24日のクリスマスイブに、アルジェの空港で、エールフランスの旅客機が、4人のテロ集団に乗っ取られたことから始まった。様々な要求を出し、それが実行されないと、見せしめに乗客1人ひとりの3人を旅客機の出入り口で銃殺してしまうという残忍なものだった。・・・・・・

やがて、様々あって、旅客機はフランスのマルセイユ空港に給油のため着陸。そこで最終的にフランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)が配置されていて、その部隊がスキを見て一斉突入で、テロ犯全員銃殺され、機内にいた154人は死人は出なかった。

後から、捜査をしたところ、このテロ犯の計画は、この旅客機ごとパリの街区、しかもエッフェル塔に突っ込むことだった。この時すでに、大都市の街に旅客機をハイジャックして突っ込むという、大胆な方法の下地を考えていた。これが先々ニューヨークの貿易センタービルへの突っ込みテロに繫がる。

ドキュメンタリーでは、9・11までの国際情勢や9・11の当日の米国政府の対応、そしてアルカイダの本拠地と思われていたアフガニスタンへの多国籍軍を従えての攻撃。また当時独裁政権で反抗的だったフセインのイラク攻撃、その後のイスラム系移民の米国での差別と取り締まりなどを扱っていた。

9・11での犠牲者は3,000人前後、負傷者は6,000人以上という大惨事となったわけだが、その報復としての米国の攻撃では、アフガン・イラク攻撃で米国兵・多国籍軍兵が2万人前後が死亡、アフガン・イラクの反体制派と民間人含めて数万人が死亡した。もの凄い代償だった。

イラク陥落後の2003年12月には、逃亡中のサダム・フセインは米軍により拘束され投獄、そしてイラク特別法廷にて、死刑判決を受け、2006年12月30日に絞首刑が執行された。この時の模様は動画サイトでオイラも観た。

テレビの番組ではほとんどが、この米国のイラク攻撃は批難している。世界的にそのような傾向はあるのだが、オイラはどうもあの時の米国には同調的なのだ。イラクに関しては、それ以前の1990年クウェート侵略からの1991年国連決議の基づいた米国を中心とした多国籍軍による攻撃で停戦となった背景がある。

しかしその後もサダム・フセインはおとなしくなるどころか、再度安保理決議を破るような行動をしていたところに、9・11は起こった。独裁者サダムは、アルカイダとの関係があるような、ないような発言を濁していたし、大量破壊兵器を持っているような素振りが甚だしかった。もしこの時期に、サダムが「アルカイダとは一切係わりがない。国連で国内を調べてくれ」とか、「云われている大量破壊兵器なぞ存在しない。オープンにするから調べてくれ」と積極的に素直に対応すれば、イラク攻撃はなかったのは確かだっただろう。それを国連の査察を妨害したり、誤解されやすい態度を取ったために、国連で多国籍軍による安保理決議による攻撃となったわけだ。

確かに、イランVsイラクの中東戦争の時には、米国はサダムのイラクを助けたが、それは、”敵の敵は味方”理論であって、そのサダムのイラクがモンスターになり、国際的に刃向かってくれば容赦なく敵となる。それを米国を批難する評論家らは、米国がサダムを育てたのに等の意見が多かった。物事の原理原則が分かっていないなあとオイラは受取っていた。

9・11の衝撃は世界中に広がり、このまま犯行テロ組織を野放図にしておけば、次から次に同じようなテロは行なわれ、空路による人の移動は遮断され、世界経済はめちゃめちゃにされてしまうとあの時オイラも思ったものだった。まして失敗はしたが4番目の旅客機は、ホワイトハウスと国会議事堂に突っ込む予定だったとか。もうゴジラの映画を観ているようだった。

だから、様々日本のテレビに出てくる専門家と云われる者達の米国批難、サダム擁護の風潮は、自分は安全なところにいて、強大だが寛容的な米国を訳知り顔をしながら批難で喋くる偽善者的存在に不愉快を感じる程だった。皆、後だしジャンケンの弁を聞いているような気がしてならなかった。

突き詰めれば、この問題はサミュエル・ハンチントンの”文明の衝突”に他ならない。彼の示した大枠の文明は以下のようになると。

(クリックで大)

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この大枠が、また細かくモザイクのように分かれるわけで、貧困、差別などがキッカケで、テロや戦争の火種を抱えている。

特に一神教で厳しい戒律を持っているイスラム教がこれからも、同じ一神教のキリスト教との対立のなかでの衝突は続いていく。これはスペインの歴史を見てもこの繰り返しで1,000年以上続いている問題だ。このイスラム教自体も様々モザイクのように派が分かれていて、穏健な派もあれば、原理主義的なアルカイダのような激しい派もある。

このイスラム教(ムスリム)の戒律というのは、やはり他の文明とは大きく違っていることが多い。8月はラマダーンの月で、日の出から日の入りまでは食べ物はおろか水さえ呑んではいけないとか、豚肉や酒は禁忌とか、一夫多妻とか、女性の服装への条件、1日数回に渡るメッカに向けての礼拝とか。とても一般人では理解が出来ない日常の連続なのだ。

欧州では、これら民族の移民を受け入れたためのトラブルはますます多くなっている。米国のような移民国家ならこれは仕方がないことなのだが、現在ますます問題化しているのは、これら移民を積極的受け入れてきた欧州の国々。多様性文化国家を目指すなんて綺麗ごとで進めてきた政策の逆襲が増してきた。最近のノルウェイに起こった1人テロもこの問題が発端となっている。

もともと、これら欧州の移民受入れは綺麗ごとを言うが、実態は賃金が安く使える肉体労働者を増やす為の政策が発端で、結果として近隣諸国のイスラム圏からの移民が多かった。そのイスラム教の移民がどんどん増えていくのだから、彼らは益々集団化して、その国の国民との対立が激しくなっていく。メルケル首相はこれは誤った政策だったとも云っている。

特に、このイスラム教民族との共存というのは難しい。怖いのは原理主義者が混じっている場合だ。ジハードを拡大解釈をして”聖戦における殉教者”を推奨する派である。聖戦として自爆すれば、天国で永遠の幸を得ることが出来る。7人の処女のもとで幸せになんて漫画のようなことを信じて実行してしまう。これは嘗ての日本の”神風特攻隊”とは全然相容れない思想だろう。

そしてこのようなもとで、9・11の同時多発テロは実行された。まさに世界の普通社会に対する挑戦だった。原爆と同等の破壊力とも云える。米国内での一般の国民はこのイスラム教を敵視するのは当然だろう。おまけにキリスト教自体も排他的宗教でもある。

オイラは、世界でこのキリスト教徒とイスラム教徒が共存して仲良く暮らすことは絶望的だと考えている。4月にスペインに行ったが、あの聖母マリア信仰のカソリック全開にも驚いたが、まだ日常生活では相通じるところがあったが、このイスラム教となると想像の限度を超えている。オイラ、日本人としては共存は無理ではないかと感じる。

米国はとうとうこの9・11の主犯オサマ・ビンラディンをパキスタンで突き止め、米国独自で突入して射殺してしまった。今年5月2日のことだ。徹底的という言葉があるが、これ以上の徹底的はあるだろうか。今後アルカイダや他のイスラム原理主義者たちがどのように動くのか分からないが、これら宗教的テロは続いていくだろう、その度にモグラ叩きのように潰していくしかないのかもしれない。

ハンチントンの言葉を信じれば、日本は世界的宗教から見れば、いわば無宗教文明であるとも云える。あるとすれば”日本教”ということか。ほとんど戒律もなく、ただ祈ることだけかもしれない。だから世界基準では宗教には入れてもらえないだろう。あるとすれば慣習ということか。もしかしたら、世界的には日本人は別世界の民族なのか。

しかし、この傾向は、白人の中にも増えてきて、オイラのカナダでの友人には、冠婚葬祭はキリスト教だが、日常は無宗教だというのが多い。これ白人の世界でもだんだんに増えているように感じる。ハンチントンが見落としているのは、このような人達の存在のような気がする。オイラとすればこのような人々が世界に増えて行くのが理想なのだが。

今日は取り止めのないような話で申し訳ありません。

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