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2011年5月10日 (火)

2011年の4月のスペイン。中休みとして、このスペインについてのオイラの感想。

今回長く続いている、スペイン紀行の連載ですが、ここでオイラとしても、最終回に予定している、マラガ編の前に、息き抜きとして、このスペイン王国の総論をしてみたい。

さてさて、このスペイン。こんな時でもないと、この国を深く調べることもないので、オイラなりに調べてみた。まずこの国の国家体制は立憲君主制国家で、日本と似ている。フランスのように共和制国家ではない。国会も日本的に言うと衆議院=代議院と、参議院=元老院の二院制をとっているが、法案可決にたいしては、衆議院の方が圧倒的に優先で、いわば一院制とも云える。さらに、自治州制度となっており、17の州に分かれている。また宗教的には、人口の95%前後が聖母マリア信仰のカトリック教徒だそうだ。しかし現憲法では、このカトリック教を国教という位置付けは排除されているとか。

(クリックで大)

Mapa_espanha_cc_aa 欧州でも一番の地方分権が進んでいるそうだ。つまりかなりが、中央政権の関与なく行政を進められる。もちろん中央政権からの交付金も受領しているが。また国家規模としての事案については従わなくてはならないが。もちろん米国のような連邦国家と言うほどの分権ではない。こうした国はドイツなどとも似ている。

しかし、これには歴史的背景があるわけで、簡単に人工的になった制度ではない。

スペインも過去数千年以上から・・・・・・

国内においても、国王間で、征服したり、征服されたり。近隣国からも同じように征服されたり、征服したり。特にナポレオンのフランスには占領された時もある。また宗教戦争も激しく、イスラム教徒に攻められ、国土がイスラム圏になったこともある。またユダヤ教も合間には関連をしてきた。やがてキリスト教徒らのレコンキスタ(再征服運動)によって、イスラム教徒を国外に追い出し、国土を奪還した。

その後大航海時代を迎え、中南米の未開の地に進出し、インカ帝国を滅ぼし、各地を植民地として現在でも中南米の国々はその時の末裔が政治の中枢をになっている。その後、このスペイン帝国は、調子に乗りすぎたのか、イギリス、フランス、ポルトガル、そして中南米の植民地では米国とも戦火を交え、そのどれにも勝利できず、やがて衰退の道を辿っていく。

やがて国内で内戦の火ぶたが切られ、ナチス・ドイツやイタリア王国までこの内戦に介入して、ドロドロになっていく。そして結果、フランコ政権が勝利し、それが、1939年から1975年まで36年間独裁政権を続けた。1975年といえばオイラから見ると、ついこの間という思いになる。独裁者フランコが死んだ1975年から、王政復古がなされ、現在の体制が続いている。また1982年にはNATOに加入し、その年にはスペイン社会労働党が43年ぶりに左翼政権として復活している。対する野党は国民党で二大政党制を構成している。

まったく簡単にスペインのこれまでを記したが、歴史からこの余韻として、実は多くの違う民族で構成されているのがこの国の特徴ともいえる。

Photo_2 とくにバスク民族はそのバスク語というのが、他と全く違うので、被差別的にされることが多く、独立したい願望があるらしい。将来の内乱の兆候をもっているとか。

そして、これら民族文化を支えている言語においては、日本語のように一本にまとまっていて、標準語に対して方言という程度ではない。全然違う言語なのだ。これは、中国の公用語に対して、まったく違う上海語、広東語、その他民族語というのと同じだと考えられる。

Photo_3 もちろん公用語として標準スペイン語はあるのだが、地方語も認められている。だからか、バルセロナのレストランでは、スペイン語とカタルーニャ語のメニューを持ってきた。オイラには両方ともチンプンカンプンだったが。

ともかく、スペインは現在の人口は、約4,600万人しかない。これだけ歴史があって、国土(平地)が広くて。日本人の人口は1.2億人なのに。スペイン人は男女の子創り行為が嫌いなのか?いやそんなことはない!大好きなはずだ!これはスペイン帝国時代、中南米に多くの植民地国家を造り、もちろんその言語はスペイン語。だからスペイン国内での落ちこぼれや、優秀なもの達が、野望のある人々が、せっせとアチラの国々に移住して、一旗挙げるという歴史が延々と続いてきたのだ。いまでもこれら中南米には移住が盛んに行なわれている。同様なのは、ブラジルを抱えるポルトガルも同じだろう。

日本も善悪はともかく、嘗ての満州・台湾・朝鮮などがその時のままで、日本語圏であったら、多くの日本人はそれらの国々に入り、その国民となって活躍しているかもしれない。人口も昭和元年時の日本の人口6千万人を維持したままであったかもしれない。そして、海外含めて日本系人が3億人とか(笑)。

スペインだけでなく言語の違うドイツ人・イタリア人たちも多くが米国にも移住してきた。これが本国での人口増加を抑えたのだ。またスペインもそうだが、日本のように戦後、農地解放なぞ行なわれていないので、大農家は広大な農地をそのまま維持できて、庶民は小作農しか出来ない。国の植民地国に次々移住をしたのだろう。だから、この4,600万人前後の人口は日本のように、急激に上昇しないわけなのだ。そして、スペイン語圏と言うことになれば、世界では数億人のスペイン系人口を有していることになる。

(クリックで大)

Photo_5

米国では、ヒスパニックが異常に増えていて、多くの問題を抱えている。このヒスパニックというのは、米国にいて、スペイン語しか喋れない人々という通称だ。特に中南米のスペインの子孫が、今度は米国に再移住して、どちらかと云えば、集団で生活している。米国内のラジオは、このためのスペイン語放送がやたらに多くなってきている。

まぁ、歴史的にも、弱肉強食で多くの血みどろの攻防を繰り広げてきたスペイン民族ともいえる。もちろん欧州全体とて、大小はあってもこのような歴史を繰り返してきた。それが現在のスペイン国民の血の中に流れている。これはもちろん他の欧州の国々の国民とて似た様なものだろう。だから、福島瑞穂や辻元清美のように、お花畑な思考ではない。表面的な気に入ったところだけ抜き取って、これを日本も真似しろとか、嘗ての隣国への侵攻について、いつまでも謝罪しろなんていう自虐的思考はないだろう。これらの国民は。

さて、今回のスペインで見たのは、全国の公共事業バブルと関連しての不動産バブルだった。観光立国としては、大変羨ましいのは、移動の手段となる交通がしっかり整備され、交通料金が日本と比べ、他の消費物価に比べ、極端に安いのに驚いてしまった。果たして赤字経営ではないのではなかろうか。各地もグレードの高い観光公共施設が整備されていた。これらは、半国有の公社企業のもとに行なわれているのが多いだろう。現に政権は左翼系政権で行なわれてきた。

まぁ、その国の施設が極端にグレードアップするのは、バブル時しかない、というのが定説だ。しかし、それによって国、州の財政は痛んでいないのか?ソブリンつまり、国債、州債などは、他の国の金融に頼っていないのか?これがギリシャ⇒アイルランド⇒ポルトガルに続くソブリンリスクの発生として、現在ユーロ圏が頭を抱えている問題となっている。スペインへの資本投下によるこれらバブル?は、ここ十年前後からが一番激しかったと聞く。これが大きな問題になったら、これら3カ国の規模を軽く凌駕するのが、スペインの規模と云われている。ユーロ圏の崩壊に導かれているのかもしれない。

また、商業的に気がついたのだが、大きいデパートやスーパーは特定の1社に押さえらていたように思える。大きい都市ではそこしかなかったように感じた。セブンイレブンのようなあらゆる機能を備えているコンビニもなかった。これも商業間の競争を抑えて、公社の独占が行なわれているのかもしれない。または、州政府の力が強くて全国展開ができないのかもしれない。またコンビニの看板照明スタイルは、これらの古くから街区の景観を壊すだろうということは納得できるが。どちらが良いのかオイラには分からないが。

あと、欧州・北米もそうだが、中心地は言わずもがな、郊外や小さなな村まで含めて、電柱・電線を見たことがない。全て地中化している。歴史的に街区が出来てしまっているのもその理由かもしれないが、郊外の新興街や新興住宅地もそうだ。東京などもさすがに、大きい通りは、電線を地中化しているが、一歩路地に入ると電線が蜘蛛の巣状に張り巡らされている。地方の街も中心地は地中化が進んでいるが、そこから少し離れると、電柱と電線の蜘蛛の巣状態。だから日本の風景はこれらと比べるとはるかに醜いの連続なのだ。

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日本では電線を地中化すると、大きな問題が起こるのか?洪水に弱いのか?だが、それらの国々も洪水など頻繁にある。台風では、電線に飛び散ったもが絡まり、地震では電柱が倒れる、傾く。地中化にすると当然新たなコストが大幅に掛かるのだろう。電力会社は、行政は、いまさらカネの掛かることは、知らん顔しているのか。電力会社から莫大な広告料をもらっているマスゴミは、ほとんどこれを問題の遡上にのせない。つまりグルになっている。

日本にも観光資源としての美しい街並み、住宅地は沢山あるが、この電柱や電線が台無しにしている。スペインのホテルには、一律ロビーに2台PCが置いてあり、ネットが出来るようになっている。これ行政のホテルランク付けの対象になっているのだろう。もちろん有料だが。光ファイバーなのかADSLなのか分からないが、Youtubeも日本と同じように見れた。ということは、これ用のケーブルも地中に張り巡らされているということだ。

日本は先進国として、なぜ風景・景観を損ねる電柱電線方式がいつまでも続いているのか?これをいつまでも許している日本国民というのは、所詮この程度なのか?中国でさえ、ほとんどがケーブルは地中化している。それでいて、日本の電力料金は一般家庭用で、22.7円/kwh前後という世界でも高いランクのカネを取っている。

次なる公共事業として、全国展開で電線・他ケーブルの地中化を課題とすべきだといつも思っている。行政と電力会社には、そう出来ない詳細な理由を国民に対して発表してほしい。それが通ることなら(笑)。

次は最後のマラガ編です。

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コメント

これ、スペインに在住の日本人の掲示板のようです。

ご参考に!


http://www.arrobaspain.com/cgibin/wwwlng/wwwlng.cgi

投稿: チャオ! | 2011年5月12日 (木) 10時01分

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