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2011年2月25日 (金)

やはり、インターネットが世界を変えつつある。はたして北アフリカ諸国の政変はどこに行き着くか?

中国での20日のネットによる「ジャスミン茶会集会」は、不発に終わったらしい。公安もピリピリして、モロモロ集まってきた若者を片っ端から捕まえたようだ。それにつけても、北アフリカだ。チュジニア⇒エジプト⇒バーレーンと独裁政権打倒のデモは、とりあえず政変には成功したみたいだが、これからが大問題だろう。オイラ、リビアだけは、世界で8番目の原油埋蔵量のある国なので、動きは鈍いと思っていたが、そこに火が点いた。エジプトが人口8,300万人に対して、リビアは640万人の国

今、政府と民衆との壮絶な攻防が繰り広げられている。なんとしても41年間の独裁者、カダフィー大佐は、治安警察、軍を動かして阻止を試みているとか。なんてたって、民衆に向かって実弾を浴びせ始めたとか。軍隊の兵士は傭兵が多く、リビア国民以外が多いので、命令がくれば、やってしまうわけだ。リビアには、憲法も議会もなく、カダフィー大佐が直接国民を支配していたらしく、今後政権崩壊後には、どのように立て直していくのだろう。

この北アフリカの一連の独裁政権打倒の動きは、心情的には日本の嘗ての2.26事件と通じるところもあるかもしれない。バックは政権軍部の静かなるクーデターのような気がする。もちろん、実際の動きの起爆剤は、インターネットが媒体となっているが。思想的にはブログ、連絡ツールは、twitterとかfacebookとかのSNSが有効的に働いていたのだろう。

今、リビアのカダフィー大佐は、追い詰められ、首都トリポリに「最後の牙城」を構築しているとのこと。彼ら一族を守るのは、政府軍ではなく、傭兵だそうで、命令により反体制のデモ隊に実弾攻撃で攻防を繰り返しているとか。この傭兵らは、「フランス語を喋る黒人」隣のチャド共和国からが多いとか。きっと犠牲者は数千人となるだろう。

まぁ、傭兵は給料をもらって命を懸けるので、その給料がもらえないことになりそうなら、契約解除。給料をくれないことになったら雇い主を殺すかもしれない。国民政府軍はほとんどが、カダフィー政権から離脱しているようで、国境警備隊までもがいなくなってしまっているようだ。スイス外務省は、24日にスイス国内の銀行の、カダフィーや側近の資産を凍結したとのこと。

イラク戦争で崩壊した、フセイン大統領政権も1979年から2003年まで24年間の独裁政権で、一般国民はその圧制の犠牲になっていたわけだが、このカダフィー独裁政権はなんと41年間の独裁政権だったと。

ついつい、米国主導のイラク戦争で米国批判がこれまで続いてきたのだが、このフセインの独裁体制は、カダフィーの上を行っていた。しかし難しいのは、現代は「民族自決」の原則から、このような民主的でなく、国民に圧制を引く政権があって、国民がそれに蹂躪されようとも、国連が、他国が武力をもって崩壊させることはできない。北朝鮮のように、数百万人が餓死しようともだ。米国とて、もうこれらの国々に軍事的介入をするのは、コリゴリしている。

イスラム教民族の世界は、なかなか日本人には理解できないことが多い。ただでさえ、キリスト教民族も理解が出来ないことが多いが、イスラム教はもっと理解できない。果たしてイスラム教民族では、民主主義国家というのは成立するのであろうか?

数々の厳しい戒律を日々の暮らしで守り、決まった時間にメッカの方向に向かって正座し、拝礼を繰り返す。また巡礼で聖地メッカに集まる人々の数の多さには仰天をしてしまう。あの大集団のなかで、排便はどのように処理しているのか、飲料はどのように調達しているのか。

もっともラマダン月の約1ヶ月は、日の出から日没までは断食・禁欲なんてことをやっているので、各人訓練を受けていて、そんなことの心配はいらないのかもしれないが。つまり、彼らイスラム教徒は、大集団で集まることは慣れているし、それらの国々は都市計画上、広大な集会広場となりえる場所が多く設けられている。

草木もまばらな、砂漠の地に、大油田が眠っていたことから、急速に豊かな国家になりえたことから、その財産を管理する王族や独裁者が出現、またイスラム教を下地にした、トップリーダーにはとりあえず素直に付いていく民族性が合間っているような気がする。一神教民族・国民の宿命なのかもしれない。

多神教・無宗教の日本人は、その点多様なのだろう。トップリーダーに対しては、常に嫉妬心から、引き摺り下ろそうというベクトルが働く。盲従は絶対しない。300年続いた徳川幕府においても、その時々の将軍の強烈な独裁政権というより、それを中心とした各藩と連携の集団指導体制のようなものだったわけで。

たった1ヶ月の間に起こった、北アフリカ諸国の独裁政権転覆の政変、これも、もとを正せば、リーマンショックから始まった、グローバル金融崩壊の余震が影響しているとも見れる。米英国発の「カジノ的ねずみ講的詐欺金融」にEU諸国も引っかかり、そしてアラブ産油国もだ。米国も金融資本主義を守るために、FRBを通してドルを刷り続けている。ユーロ圏においても処置は同じようで、ユーロを刷り続けなくては、ならなくなっている。

それらのカネが、当然ファンドを通じて投機に回り、世界中の食料品の高騰を招いている。おまけに異常気象による農産物の減産が加わったので、なお一層高騰しているわけで。現在日本がそれほどになっていないのは、80円前半の円高。これが円安で100円以上だったら、輸入インフレの影響をまともに受けただろう。それに反して今回の国々はまともに喰らっていて、食料品が相当上がってきている。一般庶民は食料が買えなくなってきたそうだ。

さて、チュジニア⇒エイジプト⇒バーレーンときて、ついにリビアが政権崩壊といまや時間の問題となっている。産油国に事変だから、石油相場は急騰している。しかし、オイラが見るに、このまま急騰し続けることはないだろう。数ヶ月内に何らかの安定した政権になることが出来れば、逆に石油の増産が再建のための有力な手段となり、外貨獲得のために従来より多くの産油に走っていくであろう。そして原油価格は下がっていくと見ている。

面白いのは、イランだ。実はイランの若者達は、イスラム原理主義に縛られる今の体制には不満を持っている。宗教上の指導者が国家最高指導者(ハーメネイ氏)で、大統領(アフマディネジャド氏)はその下にあるという、いわば宗教国家。イスラム教シーア派の国だ。ここで、海外の見識を身につけた若者達が「オラ、こんな国は嫌だ!」とデモを起こし始めている。現在は徹底的に取り締まっているようだ。

中国とて同様で、今回のインターネット戦略は不発に終わったが、第2波、第3波が訪れれば、いつまでも中国共産党の独裁政権でいられるはずが無い。不動産バブル崩壊、消費者物価指数(CPU)が上がって、スタグフレーションが訪れれば、民衆の反発を押さえることは出来ないこととなろう。

それもこれも、米国が、世界にプレゼントした、インターネットというインフラだ。新聞・テレビのマスメディアは政権側が押さえることが出来ても、インターネットは個人が発することが出来るミクロメディア。1人の人間が1億人を動かすことも決して不可能なことでもない。もちろんそれは、意見・主張としての範囲だが。

日本おいてさえ、ここ数年に渡るテレビ報道番組が発した民主党への煽りが、胡散臭いプロパガッダではなかったのか?と疑問を持たれている。鳩山のママからの莫大なカネ・小沢の政治資金の流用金が、いったいどのようにマスコミ対策に使われたのか、ブログの世界では、話題になることが多い。

結局、インターネットが益々普及していくということは、個人同士のインテリジェンスの交換が活発になるということ。怪しいと思われる従来からのマスメディアの意見・主張にメディアリテラシーを働かさせる大きな道具となってきている。その結果、やはり世界は民主主義的国家に収束していかざるを得ないであろう。

インンターネットというパンドラの箱は空けられてしまったからね。世界はこれに合わせた政権で行かざるを得ない。

一粒で二度おいしいオイラのブログ:今日の画像

「独裁者たちの黄昏」

まずチュニジア大統領 ベンアリ

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次にエジプト大統領 ムバラク

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バーレーン国王 ハマド

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そして、リビアのカダフィー大佐

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もう、そろそろの、北朝鮮の金正日総書記

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おまけ

イラクの 故フセイン大統領

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もっと昔の独裁者

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コメント

カダフィの外国人雇兵はリビア人民を虐殺している
人民は「カダフィは国民の敵」として徹底抗戦に入った。
まるで、カダフィ・ファミリーの存亡は、イラクのフセイン・ファミリーの末路に二重写しになってくる。フセインの息子たちは銃撃戦の末に射殺された。そしてフセインの最期は首に縄をかけられ、縛りクビになった。その時の映像を思い出すと、フセインは目を見開いたまま、真っ直ぐに落下し、一瞬で昇天した。いや、地獄かな。

さて、カダフィの外国人雇兵は約6000人いるという。フランス外人部隊は有名だが、これは正規のフランス軍であるのに対し、カダフィの傭兵部隊は私兵だ。
フランス外人部隊には日本人がいるが、カダフィ外人部隊には韓国人がいる。

そして驚くべきことに、リビア軍や公安警察の離反を防ぐため、彼らの妻子が人質に取られているという。

投稿: カダフィー | 2011年2月26日 (土) 18時09分

反体制派が今首都トリポリにあつまって
攻防が激しくなってきている。

カダフィーもここまで来れば、情けなく亡命ということにはならないだろう。

かつての、イタリアのムッソリーニのように
高く渡されたバーのしたで
愛人たちとともに吊るされることになるだろう

世界はその光景に圧倒されるかもしれない。

投稿: 亡霊 | 2011年2月27日 (日) 15時12分

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