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2009年2月 6日 (金)

カルト資本主義の懲りない面々:マルチ商法・催眠商法・ねずみ講:波和二逮捕

オイラが「ご幼少」のころ、そう小学生の高学年のころだ。同級生から絵葉書が来た。簡単に言うとそこには、タイトルとして「インターナショナルクイズ」としてあり、まず記された3人の住所に絵葉書を送ってください。次にこのハガキの文章をそのまま写して、第一上位の人をハズシ、最下に自分の住所氏名を入れ、あなたの知り合い5名に送れと。そうすると数ヶ月後には、数百という絵葉書があなたの所に送られてきます。とあった。50年ぐらい前の話だ。

3人ほどへ送ったが、父親からそんなことにクビを突っ込むなと云われたこともあり、やめてしまった。もちろん絵葉書は来なかった。そのあと、「不幸の手紙」なんてのも流行った。あれは一体なんだったのだろう。もしかしてねずみ講の模擬訓練だったのかもしれない。

中学生の頃、神社の会館で安売り会があるというので、オイラ好奇心が強くて行ってみた。威勢のいい大人たちが、この腹巻50円とか、このヤカン60円とか、このベルト150円とか。やがてだんだん高額なものを持ち出してくる。オイラ50円の腹巻だけ買って帰った。あとでこれが催眠商法「新製品普及乃会」だったらしい。

次にオイラが出会ったのは、20歳前後のころ。

例のねずみ講「天下一家の会」だ。親戚の家族が嵌っていてオイラも仲間に入れと誘われたが、そんな金も無かったので逃げた。

前後して、マルチ商法「APOジャパン」だ。友人の母親が嵌ってしまい、オイラも誘われて確か新宿のとあるホールで行なわれている説明会に連れていかれた。そのころそれを後押しする様に、テレビCMで「スパーインジェクター」という自動車用商品がひっきりなしに宣伝されていた。ガソリンタンクにそれを入れるだけで、燃費が驚くほど良くなると云う唄い文句。テレビCMは今よりもっと権威があった。その頃だってテレビはグルだったのよ。その商品を転がしてのマルチ商法だった。また催眠商法でもあった。

オイラはその説明講演を観て、出てくる人物や内容も胡散臭く感じ、なお且つ、金もなかったので消極的だった。それを見てその母親が横からお金を貸すから参加したらどうかといわれたが断った。

結果、その母親はその商品を山の様に抱え、出資した金はほとんど戻らずだったらしい。オイラの大学の同級生もオッチョコチョイで、やはり商品の山を抱えたらしい。この商品結局なんの効果もなかったインチキ商品だったことが後で判明した。

その時の「APOジャパン」の代表が、今回L&G(エル・アンド・ジー)の会長・円天の波和二だった。もしかしてその説明会にいて、オイラ見ているかもしれない。昨日やっと逮捕されたが、これが問題にされてから1年半後の逮捕だ。詐欺罪を確実に実証するには大変難しいらしい。逮捕が遅れたのはそのせいだとプロがテレビで説明していた。まあ、なんたって「海に千年山に千年」のプロ中のプロらしいからね。

wikiで調べると、「APOジャパン」→「「天然の水を作る魔法の石」と称する麦飯石マルチ商法→「エル・アンド・ジー」「円天」その間逮捕歴数回。まさに詐欺商法の総合デパート人生だった。

オイラの地元の知人も、この麦飯石マルチに引っ掛かっていた。「魔法の石」という触れ込みだった。オイラのポン友もこれらの常連。船井幸雄の信奉者で彼の講演に感化されいろいろ持ち帰ってくる。

「癌が治る野菜スープ療法」→これは晩期の亡き渡辺美智雄も愛用したとか。「酒を水に変える魔法のコスター」「腰痛を治す魔法の腹巻」まあ切りが無い。ようするに理論バカなのだ。知能程度が低いわけではない。読解力が優れているのが災いになっているのか、理論的に攻められるとすぐ轟沈されてしまう。「木を見て森を見ない」頭の構造になっている面々なのだ。また欲が深い性もある。労せず儲けることを優先する。

ところで、オイラの人生で面白い出会いだったというのが、後から分かることがある。40歳前後のころ、地元の親睦団体に所属していたのだが、一緒のチームのなかで、島津幸一(康聿)氏を紹介された。なんでも地元高級地に移り住んできて、いくつも土地や施設を買収しているとのこと。オイラの団体に100万単位の寄付をしてくれた。

本業は「米国インターナショナルヨーホーINC」の代表で、トレーニング・プログラムおよび企業向けセミナーの販売、企業人および一般人を対象とした自己成長のための意識改新トレーニングの実施運営、経営コンサルティング、人材リクルート、販売会社の幹部向けカウンセリングなどをやっていたらしい(最近の資料から)。

オイラ、彼の施設の改装改造の仕事をやらせて貰ったりで、数年お付き合いをさせてもらった。米国では、シアトルに迎賓館とともに本拠地を持っていたようだ。「マーフィーの法則」で有名なジョセフ・マーフィーに教えを受けたとか。

さすが話し方は急所を得ていてうまい。一枚の絵柄写真を見せて、「これが何だか分かるかい?」ときた。もやもやした絵柄でまったく分からない。降参だ。すると「それじゃあこの指に沿って見てご覧。」するとあら不思議、はっきりしたホルスタイン牛の横姿写真じゃないか。

彼曰く「このように、世の中は簡単なサジェスチョンで、今まで見えなかったものが見えるようになるんだよ。」さすが凄い人だと感じた。お昼には数回奥さんの手料理を一緒にご馳走になったことがある。秘書の女性は多分米国系日本人なのか、化粧が米国風で性格が怖かったが、奥さんは可愛らしい好感の持てる女性だった。

しかし、残念なことに、十数年前、突然劇症肝炎で亡くなった。東京・芝の増上寺で大葬儀が行なわれた。オイラ達も参列した。偉大な人だったのだろう。

で、なんでこんな話をしているのかというと、この島津幸一氏こそ始めて日本にマルチ商法を米国から持ち込んだ人物だったのだ。1971年「APOジャパン」開設では波和二は副社長だったと云われているが、その大きな営業戦略は、1965年から催眠商法「新製品普及乃会」(日本で最初のマルチ商法)で成功していたが規制で倒産した、その代表だった島津幸一氏が指導していたのだ。

だから、この島津氏と波は共同経営者に近い関係だったとも云える。多分島津氏の葬儀には参列していたかもしれない関係だろう。そして彼も「APOジャパン」の時にも莫大な資産を得たのだろう。オイラ達そんな人とはつゆ知らず、甘えさせてもらい、軽く数百万円の恩恵を受けた。オイラ達にとっては福の神のような人だった。彼にとっては種を撒いていたのかもしれないが。

今回こそ波和二は多分、死ぬまで刑務所暮らしだろう。片や、島津氏は、マルチ商法を踏み台にして、そしてよりスキルアップ。米国と日本で龍のように舞い上がり活躍した。そして光輝く絶頂の時、突然その生涯を終えた。可愛い奥さんと二人の息子(前妻の子)に看取られて。そしてそんなことは知らず、巻き上げたお金の恩恵を間接的に受けたオイラ達。もっともお金にイロはつけられないが。まあ、世の中いろいろだ!

彼が日本に紹介した「マーフィーの法則」の中で、これら二人それぞれの人生にピッタリの法則がないか調べてみたい。そしてオイラ達のも。

島津幸一の紹介:

マーフィー博士理論研究会日本代表理事。青年教育研究所所長。日本ペンクラブ会員、産業能率大学総合研究所事業本部講師、米国系ARCインターナショナルINC代表取締役会長、国際教育開発協会代表取締役。著書に『マーフィーの成功法則』(対談)、『マーフィーの黄金律』、『マーフィー名言集』、『説得学』、『プロの条件』、『潜在能力の神秘』、『瞑想の法則』、『リーダーシップ』、『ミーティング参加の知恵』、ロバート・ホワイト氏との共同製作写真集『One World One People (世界はひとつ)』などがある。

マルチ商法の年表:MLM年表(右クリック→新しいウィンドウで開く)

このように累々と詐欺に引っ掛かり、大損してきているのに、また引っ掛かる。趣味で大損したい人以外は気をつけましょう。世の中そんなウマい話は絶対ない。いまでも噂では、旅館の宿泊券を材料として、高額配当をうたい文句にした預託金商法の「岡本倶楽部」っていうのがよくネットに出てくる。セーフかアウトか。もう一度唱えましょう、「世の中そんなウマい話は絶対ない」   そんな話に近寄らないことだ。

一粒で二度美味しいオイラのブログ:今日の画像

ホラホラ! だまされないようにね。

大仕掛けでやれば、簡単に人はだまされるんだよ!必ず!

70303h

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コメント

補足でーす。波和二氏がAPOで副社長だった時社長と会長はアメリカ人でした。ネット上では波氏が島津氏をAPOにスカウトしたという説が有力です。時間ができたらAPOの登記を見てみようと思ってます。

投稿: 瓢六堂 hyourokudou | 2018年11月24日 (土) 22時28分

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