いまだにある血液型性格判断に!(ビックリ)
最近、カミさんと娘たちとの雑談を聴いていたら、いまだに血液型性格判断の話をしていた。あげくの果てに「お父さんはO型だから、なんたら、こうたら・・・・・」あまりにバカバカしいので話に入らなかったのだが。もうとっくにこの件は日本において決着しているはずなのだが・・・・・。父親の教育方針が間違っていたのか。
そしたら、その原因が分かった。また誰かが金儲けのために、この手の本を出しているんだよね。ましてベスト10に入っているんだ。
2008年 年間ベストセラー(総合)
3位 「B型自分の説明書」 Jamais Jamais (文芸社 1,050円)
4位 「O型自分の説明書」 Jamais Jamais (文芸社 1,050円)
5位 「A型自分の説明書」 Jamais Jamais (文芸社 1,050円)
9位 「AB型自分の説明書」 Jamais Jamais (文芸社 1,050円)
まあ言論・表現の自由があるから、取り締まれとは云えないが。まったく公序良俗を犯すとまでいえる現象だよ、この血液型性格判断という奴は。
誰かが云っていたが、「私だいたいその人の性格で血液型を当てることが出来るんだ。とくにA型とO型は。」ばかコケ。日本人の血液型は、A型40%、O型30%、B型20%AB型10%。だからA型かO型といえばだいたい当るんじゃ。
この血液型性格判断をいわば信じているのは、日本人、台湾人、韓国人、中共人の一部がほとんど。その他の国々には一切ない。また例えばA型の特質と云われているのも、日本と他の国々勝手にバラバラ。中には反対の性格特性になっているのもある。的確なデーターに基づいているものは皆無だ。
そもそもこの血液型性格判断というのは、100年も前に(1916年)原来復という人が提唱したものとのこと。その後代々いろいろの学者達が追従してきた歴史があり、そのどれもがいい加減なデーターを捏造して発表してきた。戦時中は、部隊編成においても利用された史実もある。その当時日本の部隊や日本の文化に関わっていた、台湾、韓国、中共にも広まっているのも想像が付く。しかし大戦末期には兵隊一人一人血液型を分析する余裕もなくなり、また各部隊から将兵の調書を取り寄せ検証したが、期待された結果がえられなかったので信憑性はないとの結論で総括されていたお蔵入りの「とんでも説」。
しかし、戦後1971年にまたこれを蒸し返したバカが出た。能見正比古ってのが「血液で分かる相性」という本を出しこれが大ヒットした(しっかり儲けた)。オイラも昔、若気の至りで信じていた時期がある。多分この手の本を読んだのだろう。その後テレビが視聴率を稼げると、手を変え品を変え一時延々取り上げ続けた。ある人が調査をしたら2004年2月から1年間に70本のこの手のTV番組が放送されたとのことだ。
その後、科学的根拠のない都市伝説を科学的事実であるかのように放送することに対して一部の人々からの批判の声が上がった。2004年には放送倫理・番組向上機構(BPO)より勧告が出され、2005年2月より同種の番組は減少している。また、いくつかの番組で血液型性格分類に否定的な内容も放送している。(WIKIより)
人によっては、なにも目くじら立てることはないだろうという意見もあるが、これにより実は潜在的な問題が起こりうることは常識人なら想像がつく。恋人選び・結婚相手・仲間作り・仕事選び・人の評価・自分の人生・家族の相性・・・・・・・・・等。様々な決定に影響してくる。それもまともじゃない説を信じて。
特に危険なのは、自己催眠(洗脳)をしてしまうことだ。B型なら云われているB型の性格に自分がなっていく努力をしてしまう。いわば気がつかない内に宗教洗脳に近い状態になっていく可能性が多いにあると云えよう。究極に心の問題に作用を仕掛ける「とんでも説」なのだ。
ほとぼりがさめるころ、また金儲けのためこの手の本を出し、視聴率稼ぎのためにテレビが番組をつくる。次に「柳生の下のどじょう」を狙って別のバカが本を出す。テレビはそれを題材にして、また番組作りを競う。このような心の問題を扱うと視聴率が上がるのは確実だから。オウム真理教の勃興時のテレビはこのスパイラルになっていた。これからまた日本も不況になっていき、世の中が安定しない時代にはこの手は確実に「蔵」から出てくるだろう。
いまでも、朝の番組でまことしやかに、「4月生まれの人は、今日は**に注意。**を食べるといい。**の方向がお勧め・・・」なんてやっているが、子供が登校の前の時間だ。そして一見、子供向けを装っている。オイラの娘たちも子供のころ楽しみに見ていたよ。下地はこの辺で作られていたのかもしれない。こんな番組は即刻中止してほしい。それが少なくてもテレビ局の良心・見識だと思うが。
ゴールデンタイムでも、オイラちょろ見しかしていないが、小太りの和服着たのと、昔シスターボーイと云われていたが、髪の毛黄色に染めて妖怪ババア(ジジイ?)みたいのが神がかりで芸能人を呼んで勝手な神託を下している。「スピチュアリー」って云うのかい?思い出したこの番組たしか「オーラーの泉」とかいうんだろ?
そういえば、細木数子なんていうイカサマ野郎(女だからスベタか?)もいたね。あれだけ見識者から非難があっても視聴率が稼げるからテレビは延々たれ流した。噂では彼女刑事事件にも触れていたなんてのもあった。番組を降板したと思っていたらまた登板なんて噂もある。テレビ局の姿勢ってどうなっているのよ。偉そうに他には批判を繰り返すくせに自分の足元は見ないんだね。
おっと本題に戻そう。
とにかく、血液型性格判断というのは、まったくの詐欺的商品。一人の人間には様々な性格が混在一体としている。また環境の変化にも作用される。もちろん傾向としての性格はあるが、それは血液型からくるものでは絶対ない。じゃあなぜそれを唱える人が次々でるのか。出版で儲け、注目されれば、講演で儲け、テレビ出演で儲けられるから。テレビはそれで視聴率が上がるから。
血液型より、相性の世界では、生い立ちが何人兄弟(姉妹)なのか、それは長男(女)なのか、二男(女)なのか、末っ子(男・女)なのか、はたまた一人っ子なのか、家族の構成等、後天的な性格付けで判断したほうがよっぽど説得力があるとオイラは感じる。もちろんこれはボンヤリした範疇なのだが、この歳まで年輪を重ねるとかなり的中している。
血液型というのは、「脳への影響もない」「疾患への影響もない」「心理学的にも影響もない」「統計的検証でも実証されない」もうお蔵入りの説なのである。だから無視することが重要。冗談でも話題にするとまた蔵から這いずり出てきますよ。お化けのように。
もっと詳しく知りたい人用
一粒で二度美味しいオイラのブログ:今日の画像
ほらほら、うっかり「血液型性格判断」に近寄ると
心蔵(ココロクラ)からこんなお化けが出てきますよ。
善男善女のみなさん、お気をつけを。
無視することが一番です。
| 固定リンク
コメント
「血液型性格判断」を科学的に証明できるのは最先端遺伝子工学の、そのまた先にあるという、まだまだ未知の世界です。その道の世界の専門家達が徐々に性格と遺伝子、更には血液型との関連性を認め始めています。もしも事実なら、それを隠蔽することなく世に問うべきです。しかし、アバウトな情報に惑わされる状況も防がねばなりません。ちょっとしたサロンの話の種ぐらいなら許されてしかるべきです。
投稿: 通りすがり | 2010年10月11日 (月) 18時53分