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2008年8月10日 (日)

奥様必見! システムキッチン考

次女が、キッチンを全面入れ替えをしたいので、ここまで煮詰めたから後はうまくやってと孫を連れてやってきた。メーカーからのカタログと設計書・仕様書・見積書を渡された。設計価格で約380万円。改造になるので、これに付随する工事が100万から200万円は掛かると云われたとのこと。合計で480万から580万円の推定。

ナショナル・システムキッチン:FiTi(フィットアイ)シリーズ

次女が嫁いだ家は、同じ地元にあり、築20年の豪邸で、その当時最高級のシステムキッチン(ナショナル製)だった。豪邸は確かなのだが、今は亡くなった義息子の母親が施主だったせいか(女一人)、それを請け負った設計会社・建築会社が甘く見て、結構いい加減な工事だったみたいだ。あっちこっちで欠陥があり、ここ数年オイラが出番で改修をして解決してきた。もちろん20年たつので、一部仕方がないところもあるが、それでも裏をはぐって見ると、基本的なスキル不足や利益優先がミエミエ。

竣工後、さまざま欠陥が発見され、その母は懸命に請け負った両業者に修繕を迫ったが、のれんに腕押しで抜本的な解決には至らなかったらしい。オイラも使ったことがある建築会社ではあるが、こんなに時期が過ぎるとどうしようもない。

よく云われるのは、英国系やドイツ系は、料理より、いかに綺麗なキッチンを美しく保つかが、優先される。だから、キッチン室(厨房)が汚れるような料理は基本的に作らない。

↓北米での高級住宅での一般キッチンルーム     (以下クリックで拡大)

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さんまの塩焼き、天ぷら、生さかなの解体、ニラレバ炒め、ぬか付け、照り焼きステーキ等は絶対やらない(といっても、これは日本の伝統料理だが)。そこで、彼らは裏庭にバーベキューセットを置き、煙が出たり、匂いの強い調理はそこでして、食卓に運ぶ。つまりBBQ(バーベキュー)セットはキッチンの延長なのだ。日本のような野外食専用ではない。

↓バンクーバー郊外のフォートラングレー市のオイラのポン友達。ヤキソバは無い。

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北米のチャイナ系の高級住宅では、二つのキッチンを設けてあり、一つは欧米風の綺麗がとりえのキッチン、もう一つは、汚れてもいい本格的チャイナ料理用。

欧米の流れを汲むシステムキッチンも日本では多少存在が中途半端な感がある。

ときどきオイラ、建築設計だけではなく、トレーニング(スキル向上)の意味もあって、住宅程度で、北米系住宅が好きなお客には、北米から建材輸入して建築施工まですることがある。北米では、歴史的に大変優秀なキッチンメーカーが多い。オイラの場合、バンクーバーのサリーにあるメリットキッチンからが多かった。全て一つ一つ完成品を繋いで納める。

あと値段を安くする場合には、ノックダウン式という、現場で組み立てるシステムキッチンもある。遠距離(海外)に運ぶ場合、スペースをとらないこの種のキッチンはなかなか合理的かもしれない。日本でも出店したイケア(IKEA)方式で、お父さんはお母さんを助手にして家で組み立てるって奴だ。もちろんキッチンの場合はそんな簡単ではなく、プロにやらせるのが間違いがない。トップカウンターは結構重いし、各部分が水平・垂直を保っていないとはまらなくなってしまう。

次女からの資料をもとに、メーカー(同じナショナル)の営業を呼んで打合せ。次女は懸命に資料を頭に入れてあり、煮詰めた結果3度一部変更をした。なかなかよく研究している。この時点がお客にとって一番大切で、この決定をもとに、メーカーの製造がなされるので、あとは基本的に変更はできない。また必要と思われるものは、億劫でも全部決めておいたほうがいい。後からでは多少高くなる可能性がある。

↓既存システムキッチン  (20年間使用)

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こんなやりとりが、3週間続き、決定発注となった。もちろん総元請負はオイラの会社で行った。簡単に云えば、このメーカーはオイラの下請け体制に入る。スケジュールは8月5・6・7日に既存のキッチンの解体と水道・温水・ガス管の移設と電気系の配線の移設。8・9日にキッチン本体の取り付け。後日タイル貼りや補修仕上げを予定とした。

新築なら、まったく簡単なのだが、キッチン取替え改造となるといろいろ問題が出てくる。

早速、配管・配線の取り出し口が定位値を表す施工図面をメーカー図面を基に作った。これは配管工事・配線工事のために必要なものだ。

5日:まず搬入・搬出経路の廊下に土足で出入りできるよう、養生シートを敷く。ホコリ防止のためのシートをかぶせる。さあ解体開始。北米のキッチンにはなれているのだが、日本製は直接施工にあまり携わっていなかったので勝手が違った。

北米の場合、原則まったくの完成品を繋ぎ取り付けるので、逆に取り外しをする時は、簡単の取り外せられる。例えばシンク(流し)とトップカウンターは別物で、取り外そうと試みれば取り外せる。つまりやがて汚くなった、または新スタイルのシンクに変えようと思えば簡単に取り替えることが出来る設計だ。しかし日本製はトップカウンターと一体になっているので、それは不可能だ。結局サンダーでトップカウンターを切断、下部もバールで殴って壊す場面続出。

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6日:本格的に各キャビネットを解体して、軽トラックに載せ、一旦オイラの倉庫に仮置きをした。実はオイラはスケベ心があり、自宅別棟(故父棟)にある台所が古いままなので、これを使ってキッチン改造をしようと目論んでいたのだ。ところが、各キャビネットも取り付け時、現場での追加作業が多く簡単に取り外せないところが多い。涙をのんでバールで引っ叩き分解したところ続出。全て撤去と搬出が終了した。合計で軽トラック2.5台分の量だった。

↓解体搬出材は、この写真の2倍出た。

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7日:現場の清掃。水道設備会社の職人が各配管の移設工事。床をはぐり、既存配管を利用して、今度の為の出し口を定位値にするための工事をした(2人で6時間程度)。また電気も同じで、下地合板に切り込みを入れたり、穴明けをしたりで、これらも定位値に配線の端を処置した(一人で6時間程度)。また調理台側は既存下地が合板となっていて問題がないのだが、反対側のトールキャビネット側は、既存が必要部だけが合板、その他はPB(石膏ボード)だった。今度の必要部の高さ位置は違うので、PBを電動ノコギリで切断、合板と入れ替えた(一人で4時間程度)。

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8日:今日から2日間でシステムキッチンの取り付け。朝8時に取り付け職人到着。早速準備開始。その後4tコンテナ車が商品を運んできた。車庫に仮置き。積み重ねもあるが車1台分のスペースを要した。30代前後の若者二人。助手の方は茶髪で鼻にピアス。しかしオイラに対して礼儀は大変正しい。大丈夫かなーとオイラ最初は思った。

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なれているせいか、仕事はどんどん進む。ガスコンロ・レンジフードの横壁は納まりを綺麗にする為、キッチンボードを先に貼せた。同じく前壁部分もキッチンボード貼り。汚れる部分なので、タイルより優れている。そこから先はタイル貼りとした。取り付け工事は続く。レンジフード・食器洗浄器・吊りキャビネット・調理台・上下スライド食器乾燥機・人大(人工大理石)トップカウンター等々。ビルトインガスコンロとオープンレンジはまだ新しかったので、既存を取り外しと再取り付けとした。ガス会社から取り付けにきた(2人で30分ぐらい)。キッチン関係は午後8時ごろ片側完了。

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ここでクイズです:オイラの方の受け持ちで以下のような場面が出た。ここはタイル貼りのところの合板下地なのだが、前にコンセントボックスがあったところだ。中は片方に半柱があり他はガランドウ。ここの開口部を同じ合板で表面と同様になるようにしたい。あなたならどのようにしてこの開口部を埋めるかその方法を考えてください。接着剤は使いません。堅固でなくてはいけません。答えは後で。

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9日:朝8時に同じ職人取り付け開始。今度は反対側の取り付け。こちら側は給排水関係もなく、設備関係の絡みがないが、トールキャビネットが続くので、キャビネットアイテムの数が非常に多い。とにかくこの二人の職人、ロボットのごとく、神わざのごとく正確に的確に作業をしてくれた。鼻にピアスが神のように見えた。午後7時にキッチン取り付け完了。

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残りの施工は、シンク前のタイル貼り。ちょっと高額タイルがお好みとか。

INAXタイルの陶趣シリーズ:絵柄入り

その他天井・壁関係で前のキッチンとのサイズ違いから起こる部分の補修が残る。

娘用割引料金で全て含めて総金額320万円とした。もちろんこの中には、会社利益とお父さん作業費用を含んでいることは云うまでも無い。お父さん作業費でちょっとまた海外旅行にでも行ってこようと、腹積もりをしている。親孝行な娘夫婦を持ってオイラ幸せだ。

感想:北米のシステムキッチンに対抗して、上下スライド乾燥機やワンクッションあって閉まる引き出しとか、こだわり日本人に合った工夫をしている。今の日本での流行は扉ではなく、やたらと引き出しを多くするとこらしい。オイラの感触ではどこに何がしまってあるか分からなくなってしまうような気がする。

大変緻密に複雑に計算されているが、先々狂いが生じて用を足さないことが発生する可能性がないとはいえない。また完璧に取り付けられているので、先々簡単にどこまで取替えが出来るのか分からない。色合いの種類が少ない。北米のは、逆に色合いや形状が多くありすぎて混乱してしまう。トップカウンターの種類だけで何十種類もある(対象が国際的だから)。また工法も出るだけ単純化しているので、セミプロ程度で取り付けが出来るし、部分取替えは簡単だ。日本製は高級品ほどプロでしか取り付けは出来ない。

まあどちらが良い悪いは一概に云えない。ただ製品の価格は同じぐらいのグレードとしては、北米製のほうが断然安いのは確かだ。

クイズの答え

まず写真のようなノブチ材を用意して、真ん中より下に仮のネジビスを取り付け、全体を穴の中に入れ、仮りネジビスを支えにして、合板とノブチを電動ドリルで上下ネジビスを打ち込む。そして堅固になったノブチに穴のサイズに切った合板を入れ、同じネジビスを打ち込み完了。

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コメント

IHだと部屋が(油)汚れにくいと聞いたかことがあるのですが、いかがですか?

投稿: LEE | 2008年8月17日 (日) 12時20分

IH(クッキングヒーター)は、換気(CO1・CO2)と吸気に気を使う心配がないので、確かにお勧めです。しかし料理の際の火力は落ちると聞いています。また高熱費もより高くなるようです。

油汚れは、天ぷら等料理の種類のほうが先行すると思います。またなれないと点けっ放し事故もあるように聞いています。電気料金の安い国や、ガスのインフラの遅れている国はIHが多いとも聞いています。

長時間の煮込み料理には最高かも知れません。

投稿: オイラ | 2008年8月17日 (日) 14時42分

かっこいいキッチンになりましたね!すごい!
チャイナ系の人が、2つキッチンを持っているって初めて知りました。
そうなんですよね~。向こうのは、見せるキッチンっていうか、キッチン自体が
家族、友人の団らんの場所になっていますよね。写真の情景、懐かしい感じがし
ます。日本でも、アイランドがダイニングテーブルを兼ねちゃえば、スペースが
節約できていいんじゃないかしら?

投稿: Chee | 2008年8月17日 (日) 15時29分

CHEEさん

早速のコメントありがとう。
しばらくは忙しい日々が続きますね。
振り返ると、これが一番充実した人生となりますよ。
可愛いでしょう。食べたいくらい。
あとから、あの時食べてしまえばよかったとおもいますよ。

よくCHEEさんからネタを盗んでいます。

これからも宜しく。

投稿: オイラ | 2008年8月17日 (日) 17時24分

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