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2008年7月26日 (土)

違反建築は国交省(旧建設省)と法務省の縦割り行政から

一昨日7月24日未明の東北地震はM7.2、最大震度6強だったとか。ただ揺れの周期が短いため、大きな横揺れが発生しなかったので、被害は最小限度で済んだようだ。オイラ!(ビックリ)したのは、阪神大震災まで、一番大事な震度の計測が人感によるものだったと。知らなかった。

敏感に感じ易い人と鈍感な人では、評価は違うと思うのだが。今回は観測機が評価を出したみたいだが、震度6強といえばかなりの確率で、姉歯物件のマンション程度は大損壊または倒壊するぐらいの強度なのだ。観測機の設定入力が絶対おかしい。「震度→被害の大小」を表すものでなければ、震度とは一体なんなのさ。だったら中途半端なことをせず、ガル表示で統一したほうが分かり易いと思うが。

今また食品業界の偽装表示等の問題は、その監視役の縦て割り行政の弊害だと今朝みのもんたの番組で、5人ぐらいの与野党議員集めてやっていた。もう耳にタコが出来るほど、我ら年配者は聞いている。なんか先々消費者庁をつくって一本にまとめる構想だそうだ。建築の世界でも根本的な縦割り行政の弊害がある。違反建築をはびこらせてきた根本だ。

阪神大震災の後、1981年から改正で新耐震基準が加わり、やたらに耐震診断の奨励で、公共建物を筆頭として、民間の住宅まで耐震診断をして補強するよう勧告されているが。だから逆に1981年以降の建物は安全という神話が巷に漂っている。それは錯誤だ。

違反建築は国交省(旧建設省)と法務省の縦割り行政から。

日本はこんなに地震国なのに、人の生命と直接結びついている建物建築について、性善説な法体系で扱いをしてきた。それは戦後貧しいところから出発して、復興のなかで、欧米のような性悪説に基づいた建築許可制度を取り入れることは、工事の検査役(行政側)の担当者がおびただしいほど必要だし、工事のやり直し命令等による経済的損失も大きい。

また圧倒的に土建屋の力が強かったので、「うるせいこと云わないで、はよう安直に建てさせろや」「ここで、やり直しさせたら、その会社は潰れてしまう。かわいそうじゃないか」とか。こんななかでここまで来てしまった。だからいまでも、基本的には性善説に基づいた建築確認制度なのだ。

はっきり云って、耐震についても小さなところ(これが大きなところへ通じるのだが)を見れば、違反だらけなのだ。例えば、申請では柱があるところを、後から邪魔だから取り去ってくださいと施主から云われれば、あるいはこの壁は邪魔だから取ってくださいと云われれば、大工さんは、少し心配でもそれに合わせた工夫で実現してしまう。建築金物も申請とは違うものでも平気。もともと法的知識はないので、自己流で処置してしまう。耐震強度は落ちるのに。

もちろん、その過程において、監理者(申請書に記名)というものをおかなければならない。大抵はその建物を設計した事務所が担当する。設計といっても請け負う事務所は場合によっては(最安価な場合)施主がグラフ用紙に単線で描いたものを翻訳図面化したものもあり、監理といっても、境界をはみ出していないか、大幅に設計変更をしていないかなど、もともとそれだけの料金は頂けないのでその範囲しかやらない。

木造の一般住宅の場合でも、屋根工事の完了時と竣工時(完了届)に行政の検査を受けることになっているが、静岡県でさえ、10数年前で物件の70%が行政の完了検査を受けていない調査結果があった。行政でもこの頃までは、「どうせ完了検査は受けないんでしょ。ただ完了届けだけは出しておいてくださいよ」こんな雰囲気。彼らも忙しいんで。あと完了届けさえも出さないで、「永遠に建築中」なんて方法もあった。法律では完了検査済証が発行された後でなければその使用は出来ないことになっている。罰則もある。

また行政側の検査については、このごろは退職した役人が嘱託で行うことが多いいようだが(退職役人に優先権あり)、これもなるべく事を荒立てない範囲で検査をしている。オイラある1階鉄骨造、2・3階木造という建物の建築現場を見たとき、地震時に最悪木造の部分全体がひっくり返る恐れがある施工をしていることに気がついた。正規な施工方法は専門書に指導的にあるのだが。

担当者はまったく知らないか(多分そうだろう。少し高度だから)、知っていてもやり直し不可能と感じて(大問題となりその処理に莫大な労力が掛かる)かどうか、検査はOKとなった。オイラも直接の関係者ではなかったので、巻き込まれるのはいやだから、知らない振りをしていた。これはどうしようもない。必ず大地震で2階木造のアンカーボルトはすっぽ抜けて、2・3階はひっくり返る。但しそれは、震度5なのか震度6なのか、震度7なのか。これは分からない。

建築違反:永遠に建築中っていう手があるんだよ。(過去のオイラのページ)

さてさて本題に絞ります。簡単に新規建物の流れをお話しますと

施主:建築をする決断をする→設計完了→建築確認申請→建築工事着工→建築完了→建物使用開始→建物表示登記建物保存登記→担保権設定→融資金受領→残金の支払い→全て完了→住宅ローンに返済。

この建物表示登記というのは、土地家屋調査士が必要書類を作って、管轄地域の法務局(法務省)に申請をする。つまりこのような建物が誕生しました申請だ。一般に受けた法務局の役人は抜き打ちで、本当に申請通りの建物が存在しているのかそれだけを見に行くこともある。問題なければ、登記簿で云う表題部が作られる。その後司法書士が必要書類をつくって法務局に保存登記の申請をする(オレのものだ申請)。これに担保権等が設定される。

この建物表示登記申請の時は、確認済みとなって返却される建築確認申請書の副本をつければよく、完了検査済証はいらないのだ。たったこの一つのことだけで特に一般の住宅等は無限に違反建築をして来れた。根本はこの縦割り行政の結果で、法務省は「建築基準法?オイラに関係ないじゃん。」ってなことだ。国交省も「検査済証は、オイラのものだからね。触るなよ。サボりがばれちゃうじゃないかい」てなものかもしれない。

性悪説に基づいた建築許可制度の北米では、インスペクター制度のもと、一般の住宅の場合でも各工事の工程で5から7回の現場検査をして、ダメなら次の工程の工事ができない。そしていわゆる完了検査済証的なものがないと、登記が出来ない、火災保険にもはいれないという、たいそう厳格な規制で建物の安全が担保されているのが普通だ。

オイラも行政への協力で、一般住宅の耐震診断をしたことがあるが、100%が危険の結果だった。特に年寄りの建物は悲惨だよ。完璧にするには数百万掛かる(結果的には)。尚且つほとんど住い勝手は悪くなる。モウダメボ。直したからといってこれから予想される地震に100%完璧かと云えば、そんな保証はない。もちろん自分だけが犠牲になるだけではなく、隣の建物にもおおいに被害を与えるかもしれない。日本国憲法の、

第29条 財産権は、これを侵してはならない。

 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

この1項ばかりがイデオロギー的に優先されてきた結果にも通じる。だからいまだに「建築確認制度」なのかもしれない。都内の通りから少し入ると車がやっと通れるような路地ばかり。そこに住宅がひしめいている。上海の裏通りでさえもっと広いのにね。あれじゃ大地震では火災多発で消せないと思う。関東大震災の被服廠跡の惨事の再現だよ。

正直いって、オイラ建物で地震に関しては、これまでの、これからの日本の行政は、どちらも明るい見通しはないと感じる。建物というのは、大変寿命の長いサイクルの世界だからね。50年も100年も。

法務省と国交省が連携して、「建築検査済証が無ければ登記できません」になれば、とりあえず、違反建築は大幅に少なくなる。これは従来からあるシステム一つを追加するだけだ。まあ、設計業界・建築業界・不動産業界は大騒ぎになるが。

しかしこれは、そこを所有する人、使用する人のためなのです。

一粒で二度美味しいオイラのブログ:今日の画像

建物ってこんなでも大丈夫なはずですが・・・・・・。

・・・・・本当に大丈夫かな。     オイラ知らん。

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コメント

縦割り行政と性善説より、建築検査済証制度があれば神奈川も住み易かったのですが、他の県は大丈夫でしょうか?後追いの新聞、週刊誌がまるで無いのです。

【社会】 「エコに協力できると思った」 マンション等に使用の生コンで”強度不足”原料偽装。300か所で使用か…神奈川の会社★2
http://www.polymer-ringer.com/sum-2ch-a/archives/2896

六会(むつあい)コンクリート@マンション掲示板
http://www.e-mansion.co.jp/cgi-local/mibbs.cgi?mode=point&fol=osumaisokuhou&tn=0228&rs=51&re=60
No.60 by 匿名さん 2008/07/11(金) 21:12
グランドメゾン東戸塚(積水) 施工/株式会社長谷工コーポレーション
ブリリアアーブリオ戸塚(東京建物・NTT)施工/ 淺沼組
サンクタス戸塚(オリックス) 施工/大洋建設株式会社
レーベンハイム鎌倉マナーハウス(タカラレーベン) 施工/(株)熊谷組
プラウド藤沢イースト・ウェスト(野村) 施工/(株)淺沼組東京本店
パークホームズ大船(三井) 施工/三井住友建設
ヴェレーナ湘南海岸(日本綜合地所) 施工/(株)長谷工コーポレーション
グレーシアステイツいずみ野(相鉄不動産) 施工/五洋建設(株)
グレーシアパーク藤沢善行(相鉄不動産) 株式会社長谷工コーポレーション

新規追加
レクセル藤沢(扶桑レクセル) 施工/東海興業株式会社
ヴェレーナ戸塚(日本綜合地所) 施工/株式会社長谷工コーポレーション

>36さん、追加ありがとうございます。
サンプルのテストで、溶融スラグを使わない物で承認して、後はOKのデベで
あることは確かだよね、これができない施工会社はデベから見放されるだろう。
責任も重大だよね。

しかし、株式会社長谷工コーポレーション多いね

投稿: よこはま | 2008年7月26日 (土) 22時59分

よこはま さん
情報ありがとうございます。

まったくマスゴミが腹立たしいのは、規模が小さくて
とても新聞やテレビCMに広告なぞ出せないような
ところを、まるで川に落ちた犬に石を投げるようなこと
が多い。もちろんそれはそれで大事であることは確かですが。

つまり、今回のように、だんだん問題が日ごろお世話になっている会社(関連として)に及んでくると、だんまりをしてくる。

耐震偽装も、アパや大手会社あたりまでくると、急に
糾弾が少なくなり、やがてなくなってしまう。
うなぎ偽装と、耐震偽装(今回の生コンも含めて)
どっちを大きく扱うべきか。
まともな人間なら分かるはずだが。
生コン問題は完全に情報を閉じてきているような気がします。

投稿: オイラ | 2008年7月27日 (日) 06時14分

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