日本の不動産関連株価がつるべ落としだ
ここ数年都心部の開発で、久々に不動産バブル気味となってきたが、行き詰ってきたような雰囲気だ。巷の噂では、名前の頭文字をとって、U・S・A Z・J・A・P・A・N らがあぶなくなって来たと云われて来た。
娘夫婦が近々に住宅を買うというので、親としても心配だ。あれこれこの関係をネットで検索してみたら、先々また不動産バブル崩壊(あの当時の規模ではない。主にマンション系)が起こりそうだということらしい。
最近はっきり正体がばれたのはSとZだ。
なんたって、テレビ・新聞等は日頃、高額な広告収入を得ているので、お手上げになるまでは、情報を隠しているのが常だ。それこそメディア・リテラシー(media literacy)を働かせて自分なりに情報を集めるしかない。
S=(株)スルガコーポレーション
この会社の場合、決算は黒字だったが、背景に反社会的勢力との結び付が明らかになり、金融庁からのお達しで各金融機関はその様な会社への融資は控えるようになっているらしい。黒字でも金が借りられなければ営業は続けられないからね。
しかし、当社が所有していた商業ビル入居者に対する立ち退き交渉を依頼していた光誉実業の関係者が、弁護士法違反の容疑で逮捕。この光誉実業と反社会的勢力との関係がマスコミに大きく報じられたため、立ち退き交渉を依頼していた当社への信用も大きく低下。業績拡大の牽引となっていた不動産ソリューション事業のビジネスモデルを大きく転換する必要に迫られると共に、外部監査委員会を設置し、社内体制の見直しなどにも取り組んできた。しかし、この事件の影響から不動産事業をはじめとした業績が落ち込み資金繰りが悪化、金融機関からの支援も難しくなっていた。5月29日には2008年3月期決算を発表したものの、翌30日には監査法人の監査意見不表明が明らかになるなど動向が注目されていたが、6月末までの資金調達のメドが立たず、今回の措置となった。 負債は約620億円。
Z=(株)ゼファー
不動産ブームの追い風もあって業績は急拡大、2007年3月期の年売上高は約1099億600万円を計上していた。完全に不動産市況が冷え込んできたらしい。逆にいうとマンション作りすぎで需要が追いつかない。
ところが、昨年後半からの不動産市況の急激な冷え込みから、物件の売却が滞るなどしたことで、2008年3月期は年売上高約810億5200万円にとどまっていたうえ、今年5月には近藤産業(株)が自己破産を申請したことで関係会社整理損約142億6400万円を計上、大幅な最終赤字を余儀なくされ、当社への信用不安が再燃するなど動向が注目されていた。
負債は約949億4800万円で、負債規模は六本木開発(株)(負債1340億円、東京都、2月破産)に次いで今年3番目の大型倒産となる。なお、今年に入ってからの上場企業の倒産は、キョーエイ産業(株)(ジャスダック上場、広島県)に次いで10社目。
経済速報(不動産市場の苦境:日本)2008年07月19日 NEVADA さんより
一日に2社の倒産など通常ではありえないことですが昨日日本で起こっています。それも2社とも<不動産会社>です。
既報の【ゼファー】の倒産のほかにジャスダック上場の【キョーエイ産業】が負債総額87億円で倒産しているのです。
また、日経が報じるところでは、不動産会社の【ノエル】は今期53億円の最終赤字に転落すると報じていますが、事前予想では5.5億円の黒字だったのです。
まさに激変しているものですが、今や不動産市場は大混乱に陥りはじめており、金融機関は資金の引きあげを急ぎはじめています。
中にはプロジェクト途中での資金引き揚げも始まっており、担保権を行使して資金回収を急いでいる金融機関もあると言われています。
昨年から【ワールドレポート】で何度も指摘しておきました日本の不動産バブル崩壊が一気に始まっています。
恐ろしい事態に発展することになるでしょうが、殆どの不動産投資家・ファンド・金融機関はまだそれに気づいていません。
<宴の後始末>はそれは厳しいものになります。
まあこれらの情報はとかく恐怖を煽るポジショントークが多くあるわけで、株価操作に使われることもあるかと思い、オイラの聞きなれた会社名の株価を調べてみた。結果=ほとんどが下落している。
株価が下がったから確実に倒産するとは限らないが、かなり苦しい状態になっていることは確かだ。
↓ダイナシティー株価
↓東京建物株価
↓東京建物不動産販売株価
↓ジョイントコーポレーション株価
オイラの地元では、リゾートマンション建設ラッシュなのだが、完成まで資金が続くのか心配だ。SとZとJもそのなかに含まれる。Jは建設中。まあ完成してしまえば地元のものだ。固定資産税収入と別荘税がまた増える。下水道料金もだ。だが完成する前に倒産でもしたら大変困る。トホホになってしまうかも。いわばバクチだ。
昔、日本がバブルのころ、ニューヨークの有名建物を買いまくって米国民のひんしゅくを買ったなどと自虐史観の評論家が云っていたが。しかし米国商工会議所の会頭が云っていた。
「不動産ってのは、他に持って行けないので、誰が買おうが米国のものだ。米国経済が苦しい時、外国の勢力が一時的に間繋ぎをしただけで、我々とすれば歓迎するものだ」と。
やがて、日本側がそのころ買い漁った北米不動産は、購入価格の半値以下で別のリッチに売られていった。これが世界の常識です。
一粒で二度美味しいオイラのブログ:今日の画像
都市の建物というのは、バブルで花開き、駄作は壊され、
また次のバブルで、また花開く。
ニューヨークもしかり、シカゴ、パリ、ローマもしかりだ。
東京もまたまたしかりなのだ。
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コメント
バブルの頃フィラデルフィアに住んでいました。その頃の市長の方針で、日本企業には売らないということでした。NYから急行で90分離れただけなのにえらく変わるな、と思いました。建国の地だからでしょうか、他の都市とは違いました。
投稿: よこはま | 2008年7月21日 (月) 09時48分
よこはま さん
海外出張が多かったみたいですね。
いろいろな体験の情報を宜しくお願いいたします。
フィラデルフィアの市長は多少人種偏見があったりして。
私のイメージでは、北米はやはりワスプ(WASP)が人種のピラミットの頂点にいて、いまでもそれは変わらないような気がします。もしオバマが大統領になってもです。
ただ将来人口比がどんどん変わってくるとそうは行かなくなるかもしれませんが。
投稿: オイラ | 2008年7月21日 (月) 16時04分
管理人さん
大学に通っていました。ですから浅い情報のみで・・・
昨日聞いたTBSラジオ・ストリームで米在住映画評論家の町山智浩氏より(20分)
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/
00年以降のハリウッドはメリルリンチが仕切っていて、ヘッジファンドで欧から資金集めをしていた。(欧の税制により、欧人や欧での撮影だと税金が免除ということらしいです)続きは来週なのですが、資金繰りが上手くいかなくなったら今度はどこが金を出すのでしょうか?
今後世界中困りそうですから・・・
きょうのストリームで中国問題に詳しい、毎日新聞・論説委員金子秀敏さんより
6月段階に社会不満による暴動が8000件(1~10万人クラスが4件、5000人を超える中規模暴動が60件)全土でおきているそうです。共産党・警察・悪徳商人に対して市民が自発的にやっているそうです。テロだと首謀者に立ち向かえるけれど、それが出来ないので内部崩壊の危機みたいです。共産党・警察・悪徳商人が心を入れ替えれば沈静化するのでしょうが・・・無理でしょうし。
北京の警備強化の裏側で、警備が手薄の地方は大変そうです。お友達も巻き込まれないといいですね。
投稿: よこはま | 2008年7月22日 (火) 23時32分
よこはま さんはラジオファンみたいですね。
オイラも昔若い頃、毎日ラジオを聴きながら、
設計図を描いていました。今はたまにですが。
CADで図面を描くようになってから、なぜか
無音か、ミュージックオンリーになりました。
また一時オイラの嫌いなテリー伊藤がラジオで
のさばってきて離れていきました。
あとある時間はどういう訳か演歌の宣伝曲オンパレード。
オイラ嫌いなんです。
そのころ夕方の楽しみは「小沢昭的こころ」
という番組でした。
いまでも毎日夕方6時ごろからやっているみたいですね。
なんと、40年近く続いているオバケ番組。
オイラこの番組から多くの宝物をもらいました。
そうそう午前中には、永六輔の「誰かとどこかで」
これも健在みたいですね。
投稿: オイラ | 2008年7月23日 (水) 08時39分
これまで、米英の金融資本主義のもと、日本の不動産業界にも、それこそヘッジファンドを中心として莫大な投資がされてきた。
しかし昨年7月に世界中に米国のサブプライムを原発とする金融不安が起こり、これら不動産会社に投資されていた外国系資金が一斉に引き出された。上グラフでも、2006年から2007年が頂点で、みな奈落の底へ向かっている。
まあ倒産しても、不動産は不動産。金やダイヤのように動かせられるものではないので、バトン交代でどこかが安く買い取り、より安く処分することでしょう。買い手はそのウハウハになるまで、もう少しガマンして賃貸住宅生活をすることが懸命だと思います。
投稿: 地方隠居組 | 2008年7月29日 (火) 13時26分
ジョイント コーポレーション。
7月31日15:00
350円です。
怖いでーす。
投稿: 闇からの声 | 2008年7月31日 (木) 19時54分
追伸
ソースです。
http://company.nikkei.co.jp/index.aspx?scode=8874
投稿: 闇からの声 | 2008年7月31日 (木) 19時56分
アーバンコーポレーション逝きました。14日今日3時の株価32円。
2008/08/13(水)不動産流動化事業、マンション分譲
【東証1部】、今年最大の倒産
株式会社アーバンコーポレイション
民事再生法の適用を申請
負債2558億3200万円
今年の上場企業の倒産は、三平建設(株)(ジャスダック、東京都、7月民事再生法)に次いで12社目(上場廃止後のエー・エス・アイ(株)を含む)となり、上場企業の負債1000億円以上の倒産は、2003年10月の(株)森本組(大証1部、負債2153億円)以来のことになる。
マスコミは広告料稼ぎの関係で、不動産関連について、決して大騒ぎはしていないが、現在日本の不動産業界は大変な事態となっている。
米国サブプライム関係から端を発して、外資引き上げで、当然の日本の不動産関係にシワ寄せが来た。
また安く買い叩かれて、売れないマンション・建築途中のマンションを外資が買うといういつものパターンが再現される。バカは何度も繰り返す。
それまで、また日本は不動産不況のどん底を覚悟したほうがいい。関連企業も友連れだよ。
あ!そうだ。マンション買うなら今年年末から来年がいいよ。半値まで値切ってごらん。
投稿: 闇からの声 | 2008年8月14日 (木) 18時09分