四川大地震:一週間目:倒壊でなく崩壊
2000年にオイラ建築の仕事の関係で、上海に長期滞在をしていた。いまその時期にもらった名刺を久しぶりに眺めているんだが。まあやたらに日本食店や日本人用スナックが多いわけだ。主に(門の中に文)行区の辺を縄張りとした。
上海の海岸地区のリゾート開発について現地に連れていかれ面談をした。その時の相手が、女性で工学博士・秦賢県泰新鎮人民政府の鎮長となっていた。美人だったことは覚えている。そこの組織ではトップのようだったが、結局なんだったのか今だに分からない。海岸というから伊豆の海岸を想像していったが、長江の河口でドロ色の海水と河水が交わっているところ。視察をしたのだが、結論はリゾート開発に投資しろということだったらしい。こんな話は山のようにあった。
その時上海の建築ラッシュで様々な建築中の建物を見たのだが。
四川大地震発生から一週間たった。テレビで毎日震源地に近い、いままで手付かずだった場所の惨状を伝えている。予測発表では死者5万人以上とのことだ。ナマナマしい写真もサイトによっては見ることが出来る。特に小学校や中学校が崩壊して、ちょうど授業中だった生徒達がほとんど崩壊瓦礫に埋まって圧死したなぞこの世の地獄だ。特に中国では一人っ子政策で、大事なたった一人の子供が軒並み圧死では、親の悲しみは計り知れない。一生で一番の悲しみは幼少な自分の子供を失ったときだろう。
かなりの高層の建物でも、梁と柱は鉄筋コンクリート造なのだが、床版は中空コンクリート板を渡してあるだけ。いわゆる水平耐力が0の状態だったようだ。普通は柱・梁・床版は一体の鉄筋コンクリートとすることで、水平の力(揺れ)に耐えることが出来るようにするのだが。基準以前に地震に耐えられる建物ではなかった。
床を鉄筋コンクリートとすることは、それに応じて梁のサイズも大きくなるし、柱のサイズも大きくなる。勿論連動して鉄筋量も莫大に増える。そして前提として構造計算をして様々な想定する力が均等に行き渡るようにしなければならない。これらはほとんど行われていなかった。まして外壁はレンガやブロックを積み上げただけ。地震で補強のないブロック塀が簡単に倒れるのとまったく同じ。
日本でも、建物倒壊は予想されるが、画像・映像をみると中国では建物崩壊だ。ほとんど隙間なく瓦礫で埋まってしまってる。大がけ崩れと同じ。それも岩場のがけ崩れと同じ。
しかし興味があるのは、その中でも100%の建物が崩壊・倒壊しているわけでもなく、いくつかの中層建物は、姿・形を見る限り原形を保っている。オイラなぜ原形を保てたのか解析を待ちたい。(といっても解析がされるのか→無理かも。日本側の解析に期待する)
上海でもかなりの高層建物が同じような建築方法だった。その規模にしては、細い柱・細い梁。そしてほとんどが中空コンクリートの床板。滞在中はオイラも錯覚してこの辺はヨーロッパのように地震がほとんどないからこんな構造でもいいんだと思っていた。中国の建築には、日本の技術なぞ必要ないかもしれないと思っていた。まあ上海に限っては過去を調べても大地震は無かったようだが。いくつか完成された超高層ビルはどうなっているのか分からない。地震のことなぞほとんど考えない関係者の造ったものなので、ほとんど信用できません。
上海、大地震を想定せず2008.5.14 18:40:産経ニュース
中国・四川大地震の起きた12日午後2時半(日本時間同3時半)ごろ、普段なら人気のない上海人民広場は、あちこちの高層ビルから飛び出した人々で埋まった。上海の西1800キロ超にある四川省●(=さんずいに文)川(ぶんせん)県で起きた大地震により超高層ビルがぐらりと揺れたためだ。超高層ビルが密集し、2年後の万博開催を目指して地下鉄、道路工事が進行中の上海は地震に最も弱い都市といえるかもしれない。
2005年末の統計をみると、上海市の高層ビル(20階建て以上)はすでに4762棟に達している。上海はその名が示す通りかつて海の底だったが、中国一の大河、長江(揚子江)が、チベット高原や四川省の山岳地帯などから大量の土砂を運んできてここに堆積(たいせき)させた。遣唐使の時代、中国の海岸線は上海よりもずっと上流の鎮江や揚州付近だった。
つまり厚い堆積土の上に上海はある。そのため、高層ビルをしっかりと支える杭(くい)を打ち込むための固い岩盤は奥深い地下になる。土壌も「50センチも掘れば水が噴き出す豆腐状態」(高層ビル建築家)と、極端に柔らかい。上海はすでに高層ビルラッシュで地盤沈下に悩んでおり、地下水くみ上げを厳しく制限しているほか、大量の水を地下水層に注入して沈下を抑える方策をとっている。
それでも高層ビルが乱立したのは「摩天楼は国際都市のシンボル」と発展が優先されたことと、「上海には地震がない」という妙な信念があったからだ。
だが、四川大地震の日、震度2程度の揺れに人々は人民広場に向けて突っ走った。「ついに大地震」という恐怖が頭をよぎったのは間違いない。
上海市政府は「1992年以降に建設された高層ビルは烈度7(日本の震度5強程度)までは安全な設計」と強調している。実は上海でも地震が起きており、最近では12年前に震度3程度の揺れが観測されている。記録を見る限り小規模地震ばかりで、震度4弱を上回ったことはないとされている。ビルの安全基準を「烈度7」と設定しているのはそのためだ。
だが、2年後の万博開催を控え上海では地下鉄工事や道路工事があちこちで行われており、街全体が工事現場のようになっている。そんな脆弱(ぜいじやく)な状態で「烈度7」を上回る地震が起きれば、上海は壊滅状態になると考えられる。(上海 前田徹)
日本でも偽装や違反建物は無数にあるが、根本的にその程度が違う。予想される大地震で相当な数が倒壊するであろうが、今回のような崩壊というのはあまり考えられない。それより圧倒的に火災による焼死だろう。倒壊で木造の梁などに挟まれて動けなくなったところへ大火災。道路が狭くて消防車が入れず消火不能。
阪神大震災の死因のほとんどを木造家屋倒壊に依る圧死としているが、オイラそれは半分嘘だと思っている。無能・社会党村山富市首相内閣の対応の遅れが、まだ助かる望みのある被害者達を大火災で見殺しにしたと思っている。
その点ほとんど木造建物の無い中国では大火災による焼死は無かった。しかし二次災害として、相当な数の付近にあるダムに決壊の恐れ。またがけ崩れでの自然ダム。これらが決壊したら土石流により大変な被害が予想される。瓦礫崩壊攻めの次に今度は水攻めだ。もしかしたら核攻めもあるかもしれない。それからテロ攻め次に暴動攻め。内乱攻めに共産党独裁国家崩壊攻め。
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2008年現在の現状。いつまでもこれじゃいかんのだが。
結論的に全ては自業自得だからね。
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コメント
さっそく17日自爆テロらしい。日本でなぜ報道しない。
http://www.chosunonline.com/article/20080519000026
17日午後1時54分(現地時間)ごろ、中国浙江省南部の温州市竜湾区で北京五輪の聖火リレー直後に車両が爆発、少なくとも16人が死亡した。18日付香港紙・明報が伝えた。13人は現場で即死し、3人は収容先の病院で死亡。負傷者32人のうち16人は重体だという。
爆発は聖火リレーから1時間後に起きた。目撃者は「乗用車と7人乗りバンが道路脇に止まっていたが、その間をトラクターがバックしようとしたところ、突然爆発が起きた」と証言した。
公安当局は現場検証で爆弾のような爆発物を発見できなかったと発表した。ただ、爆発物を使った五輪妨害テロの可能性もあるとみて捜査を継続している。今月5日には上海でもバスが爆発し、3人が死亡した。
香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員
投稿: dannkai | 2008年5月19日 (月) 15時56分
なーんだ。パリよりロンドンよりサンフランシスコより長野より、自分の国の方が過激だったね。しっかりしろよ。
これを仏教用語で「自業自得」というんだよ。
投稿: 陳胡臭 | 2008年5月19日 (月) 16時01分
人民を搾取し続けた特権階級の仕業。責任とれよ。
投稿: LEE | 2008年5月21日 (水) 14時57分
さあみんなで唄いましょう。
ハァ~ ハイテクねー 重機もねー オラの国には人しかねー
食い物ねー 水もねー たまに来るのは温家宝
オラこんな国いやだー オラこんな国いやだー 倭国さ出るだー
倭国へ出たなら 銭っこ盗って 仲間で山分けだー
提供は
http://ikketushugi.info/blog/archives/3759#more-3759
さんです。
投稿: 青空 | 2008年5月23日 (金) 10時05分