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2008年4月17日 (木)

ペーパーレス時代へ変換中。出版業界不況は進む。

オイラ20年程前に建築設計をPC使って描き始めた(CADって奴)。まあ早いほうだと思う。ハードはNEC-PC98。5インチフロッピーを2ヵ所入れられるところがあって、上がアプリケイション、下が記憶(保存)。MS-DOSなんてね、懐かしい。そのうちハードディスクの箱を繋いで、それでも1999年ごろまでしぶとく使っていた。なんたってハードとソフト、スタッフ分も合わせて、値段はベンツが買える金額だったからね。

時代はさらに進んで現在に至っている。その当時100万円した汎用CADソフトが、例えばJW-Windows CAD(JW-WIN)なぞ数倍の能力のものが無料ダウンロードで手に入る。

Jw cad ( JWW )ダウンロードコーナー

しかもバージョンアップ代も無し。あの支払った金はいったいなんだったのよ。オイラ2000年からこれを主流にしている。JWW様様だ。これは都の職員がボランティアで開発したことになっているが、実は国からのバックアップがあるとの都市伝説もある。

時代はさらに進み、日本もインターネット全盛時代になりそれも日々コンテンツが拡充され、それによる大きな変革が起こっている。

IT技術もなれないうちは、ネット情報もやたらとプリントにしたものだが、PCの保存容量がますます大きくなるにつれ、そんなことをしなくてもフォルダ保存で合理的に使えるようなスキルが磨かれる。写真なぞもこのごろは、PCをアルバムにしている。なまじっかプリントしても、昔のように物理的アルバムを作る気持ちはなくなっているので、その物理的写真の始末に困ってしまうことが多い。

当然その変革は出版業界に現れている。

出版不況-急激に進む紙媒体の衰微:投資経済データリンク

 日本の出版産業は、長期低迷を続けております。
年間出版販売額の推移

 日本の出版販売額は1996年の2兆6,563億円をピークに一貫して減少しております。2007年には2兆0853億円となり、ピークから2割強の減少です。
 漫画(コミック)も例外ではなく、1995年の5,864億円をピークに2007年には4,699億円と減少しています。

出版社の倒産

 出版社の倒産が相次いでいます。
 2007年に1000万円以上の負債を抱えて倒産した出版業者の数は66社で、バブル崩壊後の1992年以来、15年ぶりの高い水準となっております。
 「不況に強い出版業」と言われた時期もありましたが、もはや過去の話です。

 アスキーから分離し、NHK関連の出版も行っていたアスコムも倒産です。

「間違いだらけのクルマ選び」という長期シリーズものや、「清貧の思想」というベストセラーを出版していた草思社も倒産してしまいました。

草思社は中堅の出版社で、最近でも「声に出して読みたい日本語」が162万部のミリオンセラーとなっていましたが、全体の経営は非常に苦しい状態だったようです。

倒産は、既存の出版社だけでなく、新興出版社にも及んでいます。新たなビジネスモデルを講じても、軌道に乗せるのは難しいようです。

無料発刊というはインターネット的発想です。しかし、実本の製造・流通コストを広告収入のみで賄うことには無理があったようです。発行会社のデジマは、2007年1月12日に設立後、わずか11ヶ月で事業停止というスピード倒産です。

自費出版は一時ブームになりましたが、2006年の「碧天舎(へきてんしゃ)」倒産に続き、「新風舎」も破産となり、大きな曲がり角を迎えております。

「主婦の友」も休刊です。かつての4大婦人総合誌全てが店頭から消えます。

上記以外にも、「ダカーポ」(マガジンハウス)、「イミダス」(集英社)、「知恵蔵」(朝日新聞社)、「月刊天文」(地人書館)、「ネットランナー」(ソフトバンククリエイティブ)、「MACPOWER」(アスキー)、「月刊少年ジャンプ」(集英社)、「コミックボンボン」(講談社)等が、廃刊・休刊となっております。

書店の衰微

日本の書店数は平成19年5月現在、17,098店です。この10年間で6,000店が閉店しました。

出版産業の構造変化

 この流れは日本だけでなく、世界的な現象です。紙媒体から電子媒体への移行は、不可逆的な流れなのでしょう。

日米の老舗のゲーム雑誌が、紙媒体からWebへ移行します。PCの普及とともに、ほぼ同時期に別々の国で生まれた雑誌が、ほぼ同時期にWebベースへ移行するのは、感慨深いものがあります。

 紙の値上がりと環境問題(森林保護)意識の高まりが、電子媒体への移行を促進する圧力となっています。
 一時「活字離れ」が話題になりましたが、コミックの販売額も一般書籍と期を一つにして減少していますので、文化・教育的次元の問題ではなく、産業構造の変化でしょう。

 ITによる産業革命は、これからが本番のように思えます

<オイラ>

オイラも昔は本棚にたくさんの本を並べるのが半分趣味みたいなものだった。あれは半分コケオドシみたいなもので、「これだけの本を読んでいるんだよ。知識は一杯あるんだよ。」ってなもので、実はその半分以上はほとんど読んでいなかったり、熟読していなかったり、何十年も触れたことがなかったり。まあこんなことは映画マイフェアーレディーのヒギンズ教授の時代からだからね。このITによる産業革命以後の世界では、その価値がほとんど無くなる。

オイラの場合、多少老眼が進んだせいもあるが、PC画面からが圧倒的に多く、そのほうが圧倒的に便利なんだ。難しい漢字や英単語があればすぐツールを使って調べられるし、英語はソフト翻訳、用語もなにもかもその場で検索できるし、とにかくイスから離れなくても全て目的が遂げられる。ますますウェブサイト上のコンテンツが増え、また高度化して、いちいち本を買うところまでいかなくなってきている。新聞の購読もやめてしまった。それでも重要な情報はITスキル向上で十分手に入る。

現在2冊の月刊雑誌(諸君とWILL)は、ネット契約で毎月宅配されるので本屋にはほとんど行かない。もし欲しい本をネットで見つけたら、その場でカード購入、翌日宅配。アマゾン等も本当に便利だし、欲しいものがほとんどある。

これで業界も有料ウェブサイト本へ移行したいところだろうが、あまりにも我々無料で情報が手に入るので、なかなかいいアイディアが浮かばないのが現状なんだろう。まあもう少ししたら、有料サイトにみんなが慣れてくるだろうから、そこまで頑張ることだろう。ただネットを通しては、活字物だけでなく、画像物、ビデオ物、ラジオ的音物、混在物たくさんあるので個人の物理的使用時間の問題で、昔の感覚とはまったく違った世界になってきている訳だ。

一般にマスコミで云われている「活字離れ」「読書離れ」とは、単に「出版物離れ」ということで、例えば2ちゃんねる等覗けば、我々の世代より今の若者のほうがよっぽど活字・読書に慣れ親しんでいるかがわかる。携帯電話よりもう少し大きい画面で携帯用のネット受像機が出来れば、本代わりにそれを持ち歩く時代がすぐそこまで来ているからね。

ただ問題があるとしたら、漢字が書けなくなったことだ。こんな簡単な漢字が書けないと自分の頭をひっぱたくことがますます多くなる。

一粒で二度美味しいオイラのブログ:    今日の画像

さみしーッツ

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