« リーブ21って何なのさ | トップページ | こりゃ世界大恐慌だ »

2008年2月 8日 (金)

サブプライムVs.改正建築基準法 

米国の住宅バブル崩壊による住宅着工件数の減少は、今米国のみならず様々な国に影響を及ぼしている。オイラ住宅建材買い付けの為、バンクーバーやシアトルによく行くんだが、2004年・2005年の時は、米国もカナダも建築ラッシュで、お得意様であるオイラに、今大変忙しくて、対応が遅くなるかもしれないとクギをさして来た。その会社はハワイも今建築ラッシュでコンテナの手配が大変だとかなんとか言っていた。

思い起こせば日本のバブル期(1987年~1990年)の頃、日本での年間住宅新築件数は160万戸~170万戸あった。この時期米国では確か110万戸で、その話をあちらのコンソリデーターに話すと目を輝かせていた。米国での数十年の平均では140万戸~150万戸の推移らしい。

もちろん米国では圧倒的に改造・改装(リノベーション)が多いのでそれをも入れると日本とは比較にならないくらい多いが。バブル崩壊後日本は低調に推移して平均110万戸前後を維持してきた。それに対してここ数年、米国は年間200万戸という異常な高さが続いてきた。さすがに2005年あたりからこれは完全に住宅バブルじゃないかと言われ始めてきた。

米国の景気をささえる住宅市場の特殊な事情

日本がバブル崩壊で長期的な不景気に喘いでいた時期から現在まで米国は好景気を維持している。しかし、衆知の通り米国は究極の格差社会であるがためか、平均的な市民の給与所得はこの好景気のなかでもそれほど上昇していないと聞く。では、この景気を支えているお金はどこから出てくるのだろうか。
 日本ではバブル崩壊とともにほぼ死語となってしまった「右肩上がり」の神話が米国では大恐慌以来連綿を続いており、住宅の価値は必ず上昇することを今のところ誰も疑っていないらしい。例えば「ホーム・エクティ・ローン」という金融制度がある。これは、住宅を取得し、その住宅の価値があがった分とローンを返済した分を新たに金融機関から借入可能になることである。給与所得ではないこのようなマネーが消費に廻り景気を支えているという。またインタレスト・オンリー・ローンなどの「非伝統型ローン」の存在も大きい。これは住宅ローンを組んで、5年とか10年とかのある年数は金利のみを支払い元本は、住宅を売却時に一括で返す。審査が厳しくなく、過去にクレジットカードの利用に問題を起こしていなければ低所得者でも利用が可能だという。そして、いつも「右肩上がり」だから売却時には大きな売却益を得て、消費に廻しながら、次の住宅をも取得する。まさに典型的にバブリーなのだが...。
 このような「右肩上がり」を前提にした仕組みは、バブル崩壊を体験した日本から見れば実に危険なことに思うが、この仕組みを長期的に維持し続けている米国の強さも感じるところではある。しかし実際、さすがに住宅の値段が高騰しすぎている感もあり、一挙に市場が崩壊し日本のように底なし資産デフレに落ち入るのか、あるいは当局による何らかの措置によりソフトランディングするのか、世界経済にとって影響の大きい米国経済を支える住宅市場の動向にはしばらく目が離せない状況のようである。

上記は2007年7月12日のブログです。8月には「サブプライム」という言葉がマスコミに大々的に載り、日本中知れ渡ることとなりました。日本の住宅バブルにはなかったCDOを絡ませて、その直接被害を世界中にばら撒いている。この余波は今年中にますます広がり、米国発世界大恐慌に突入するかもしれません。オイラに言わせりゃ米国のインチキサギ金融体制のなれの果てだとおもうが。

そんなこんなで2007年後半の米国の住宅新築着工件数は20%・30%と落ち込んできている。もちろん建築業界は不況の嵐にまみれていて、かなりの数の現場(サイト)では建築ストップが出てきている。完成しても売れなきゃストップするしかないからね。(米国は建売住宅が多い)

さて米国を笑ってはいられない。日本国内では、昨年6月施行の改正建築基準法の影響による官製建築不況が静かに襲っていた。マスコミが国交省に気を使っているのかあまり大題的に出てこないが、住宅新築着工件数は30%~40%の落ち込みなのだ。米国を越えた減少なのだ。これは建築設計業界では莫大な仕事量の増加と申請手数料の増加。建築施行業界ではなかなか工事に掛かれず、施行空白の期間の増加だ。体力のないところは、倒産に突入しかかっている。(問題の詳細は長くなるので、各サイトで調べてください。)

日本の建築行政は旧建設省のころから、行政は一切責任を取らなくていい「建築確認申請」(性善説)という方法をとってきた。それに対して欧米ではそれを許可した行政側も責任を取らざるをえない「建築許可申請」(性悪説)を取ってきた。そう、日本のそれは、根本は「確認」しただけなのである。(言葉は正確なのです)だから審査検査もいい加減できた。姉歯事件で行政は、とんでもない事態になっていることが世間に発覚して、大慌てで今度はピントはずれな改正をしてしまった。

大昔から「建築確認」とその後の行政検査におけるいい加減さは、プロの世界では常識だった。構造計算の詳細なんて行政側じゃまともにチェックできないのだから。強く主張すればたいていOKだったのだ。公明党も運が悪いのか、大臣が2代続けて失政なのか。(アチラからの圧力でマスコミが押さえられていると言う声もチラホラ)今回の改正内容も、責任は全て民間に行くようになっていて、それを策定した役人は保護されているし、国産建材の既得権益をしっかり守る(従来以上に)条文、どうでもいいようなことを義務づける条文が相変わらず増えている。はっきり言うと、そのどうでもいいもののお陰で、かけなしのお金で住宅を建てるみなさん、20%前後の余分なお金が掛かっているんですよ。旧建設省・国交省の担当役人のお陰で。

一粒で二度美味しいオイラのブログ:    今日の画像

格差社会→格差地域→格差区域→格差建物

9yq6ckvcumebthpeva

|

« リーブ21って何なのさ | トップページ | こりゃ世界大恐慌だ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« リーブ21って何なのさ | トップページ | こりゃ世界大恐慌だ »