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2008年2月26日 (火)

中国は何を輸出している?はいデフレです

オイラ1980年、当時入会していた親睦団体主催の研修船で、天津そして北京の旅をした。いわゆる「青年の船」だ。2万トンの日本丸だ。オイラ生活指導委員会の副委員長だった。主に船内の風紀を取り締まるのが重要な使命だった。夜、救命ボートの中でチャメチャメ誰かと誰かがいないかとか、まあ懐中電灯をもって警備保障会社の社員みたいなことをしていた訳だが。

まあ、あの頃の中国はとても貧しかった。天津のホテルを貸しきったのだが、一斉に「冷房機」を点けるので、すぐ停電。自家発電でなんとかという状態。北京はお決まりのコースで、故宮(紫禁城)→天安門→万里の長城。市内はパトカー先導でノンストップ。夜特別に我々専用でデパート訪問。6・7月だったので、夜になっても通りには無数の市民が夕涼みを兼ねて我々を見学に来ていた。大体オイラ達1人に対して20人が取り囲むという感じ。映画スター並み。(とにかく日本人を見てみようだ。皆大変親しげに。)万里の長城も途中途中にある塔?見たいな所に入ると、あちらこちらに拭き紙とナニが散在していて、踏まないよう注意して歩いた。そんな中国だった。

それが現在では、経済成長してまったく違う中国になってきた。大きな問題も次々起こってくる。TORAさんの株式日記と経済展望からなんだが

人民元の対米ドルの為替レートの推移  抜粋

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<CAPTION>人民元の対米ドルの為替レートの推移</CAPTION>

為替レート為替レート為替レート
811.71873.72935.76
821.89883.72948.62
831.98893.77958.35
842.32904.78968.31
852.94915.32978.29
863.45925.51988.28
  1米ドル=*.**人民元

上のグラフを見ればわかるように対米ドルレートは年々切り下げられてきた。最近少し元が上がったといっても7,8元だからほとんど横ばいだ。このように通貨を毎年のように切り下げていかないと他の外国と競争できないのだ。もし1ドルが2元ぐらいになったら、輸出に頼る中国経済は破綻して立ち枯れしたようになってしまう。

この期間中は米ドルも値下がりが続いていたのだから中国元がどれだけ安くなったかがわかる。このような通貨の切り下げは発展途上国だから許されるのでしょうが、とてもオリンピックが開けるような国家ではない。ところがNHkなどでは躍進著しい中国と報道し続けている。決して真の姿は見せない。

冒頭に記事にもあるように日本航空は旅客機の整備を中国に依頼しているが、整備ミスが続発している。人件費が只みたいな安さだから整備士のモラルも最低なのだろう。このような状況に日本企業の工場の国内回帰が進んでいる。それに円安の定着が起きているから国内回帰は正解だった。

最近の日本の円安は世界の七不思議のひとつですが、80年代、90年代が高すぎたのだ。ペーパーマネー化したドルの回避先になりそれを一手に引き受けてきた。日本は円高不況に耐えながら来ましたがユーロの登場で日本はその重荷から解放された。その為に円はプラザ合意以前の円安水準にあります。

中国の人民元はこれ以上切り下げるのは難しいだろう。むしろ世界一に積み上がった貿易黒字で切り上げせざるを得ない方向にある。そしてインドというライバルが登場してきて海外からの投資を呼び込むのはかなり困難になる。そして経済が上手く回らなくなると政治的なリスクが大きくなる。

<オイラ>

オイラ達が行った1980年当時は、外国人には人民元との両替はなく、兌換元(だかんげん)だったので、買い物も指定のところで買うしかなく、結構吹っ掛けられた金額だったと思う。まあそれでも安かった記憶はあるが。

「世界の工場」、「輸出超大国」ともてはやされる中国だが、実は最大の輸出品はデフレなのである。リチャード・ダンカン   抜粋

このようにして中国に進出した日本企業は2万社に及び900万人もの労働者が働いているそうです。それだけの企業移転が行なわれたのだから日本の労働賃金は中国とのコスト競争に晒されて低下に一途をたどった。だから日本企業は空前の好景気になっているのに労働賃金は下がり続けている。だから国内の消費は一向に伸びない。つまり中国は日本にデフレを輸出しているのだ。

このような産業構造になれば、日本は物作りは止めてアメリカのように情報化産業に転換すべきだというバカな学者やエコノミストも出てくる。しかし情報化産業は物作り産業が土台としてあって機能するものであり、アメリカのように製造業を海外に移転してしまって消費と金融だけで経済が成り立っていくものだろうか? 

日本のバブル崩壊が他国と違うのは円高でガソリンも80円台なるほどすべてが値下がりをした。しかし最近の円安傾向で日本も不況下の物価高になりつつある。中国では高度成長一点張りでは歪みが社会問題化して混乱をもたらすことになるだろう。中国では水も電気も足りなくなり石油も食料も輸入国になった。このような状況で毒入り冷凍ギョウザ事件が起きたのですが、中国に生産拠点を置いては非常に危険だということだ。

現在の日本は中国の影響を受けてデフレ傾向ですが、中国の生産に何らかの混乱が起きれば供給がストップして、それらの物価が急騰するだろう。供給がストップしないまでも中国からの輸入品が値上がりで競争力を失えば国産に切り替えざるを得ない時が来るだろう。国産になれば物価は上がるがマネーは国内を循環するようになって景気は回復するようになるだろう。JTの冷凍食品も売れなければ国産に切り替えざるを得ない。

自衛艦と漁船の衝突事件に隠されてしまった格好ですが、中国食品の毒物混入発覚は続々明らかになっている。奴隷的な超低賃金で働かされていれば労働者に不満がたまり毒物を混入させる事件が相次ぐのだろう。毒物食品だけではなく欠陥商品もたくさん出てくる。中国は世界にデフレを輸出するのみならず毒物食品を輸出して信用を失っている。もともと共産主義と資本主義は両立するはずはないのですが、どこかに無理が出てきて問題は大きくなる一方だろう。リチャード・ダンカン氏は香港在住のエコノミストだけに中国の問題点を鋭く書いている。

<オイラ>

100円ショップなどに行くと、「え!本当に100円なの」ってなものが、山の様に売られている。雑貨、安値野菜、加工食品も昔より断然安い。みな中国製。なにか米国・日本・他諸外国も中国製にすっかり飼いならされてしまった感がある。だがこれからの中国は、もし大幅なインフレ・大幅な人民元高、中国国内の大混乱による外国資本の逃避等に至れば、もういままでのように「デフレ」と「公害産物」を享受できない可能性が高くなる。半分良い事であり、半分困ることでもある。

我々も覚悟しなければならない。いまからでも、ここ10数年続いた中国共産党独裁国家に飼いならされた生活からの脱皮を。

一粒で二度美味しいオイラのブログ:  今日の画像

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